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ちょっと危ない色艶都々逸
第1章 第2章 第3章

        江戸の絵師と都都逸風日記 2010年

6月1日
河鍋暁斎「達磨図」
筆の線の自由で勢いのある事、そして達磨の強い精神力を描き表す技法、一つでもよいからこんな線を引けたらなあと感心しています。


6月3日
東洲斎 写楽 「。。。」
長い表題の為に省略しました。
バカだ、アホだ、使い捨てだと言われても頭になりたがる政治屋商売は、江戸の昔から魅力があるんです。




6月4日
喜多川 歌麿 「娘道成寺」
久しぶりの歌麿です。
やはり女性を描かせると一番です。
今度電子紙芝居の女神様にこの顔をお借りしようかな、
或いは、鈴木晴信の方が紙芝居らしいかな。




6月5日
歌川国芳「相馬の古内裏」
国芳の絵の中でも、これは私の好きな絵です。
現代アートだと思っています。
国芳は猫好きで有名な絵師で、猫を何時懐に入れ、仏壇と過去帳まであったそうです。




6月6日
鈴木晴信『雪中相合傘』
鈴木晴信の自由で斬新な発想は浮世絵を多色摺りにしたという事もあげられるそうです。
常識を嫌う晴信はいつも新しい事を考えていたのでしょう。
鳩山首相と小沢幹事長お二人は相合傘?で辞職しました。




6月7日
曽我蕭白「後醍醐帝笠置潜逃図」
独特の不気味さと不思議さを絵の中に描き込む異端の絵師です。
その為か、彼の画風は彼1代で絶えてしまったようです。




6月8日
歌川国芳「相撲」
題相撲は違っているかもしれません。
相撲取りの筋肉と気合を見事に描き表しながらどこかユーモラスな表情が好きです。




6月10日
喜多川歌麿『女達磨図』
達磨を描いた力のある墨の線と、遊女を描いた柔らかな線、歌麿はやはり天才だと思います。




6月13日
歌川国芳「魚の心」
天保の改革、財政立て直しの為、質素倹約、綱紀粛正で浮世絵の世界も取り締まりが厳しくなっていました。
国芳は規制外のテーマを考え描き続けました。
この絵も魚に似せて、世を批判したのだろうと思います。
魚の心でありアーチストの心です。




6月14日
喜多川歌麿「潮干のつと」
美人画専門と思っていましたが、貝も描くんですね。
どこか優しい感じがするのは私だけでしょうか。
潮干のつとは潮干狩のお土産と言う意味らしいです。
12枚綴りの蔦谷から出版された彩色摺狂歌絵本の1枚です。




6月15日
河鍋暁斎「妓楼酒宴図」
江戸の絵師達の中で曽我蕭白とこの川鍋暁斎が異端児としてあげられるのではないでしょうか。
私は絵に絵師の言葉が伝わってくるようで好きなんですが。。




6月17日
月岡芳年「大政大臣清盛入道浄海」
この絵師は川鍋暁斎と同じ時期で、最後の浮世絵師と言われた事もあるそうです。
画風は残酷な浮世絵に変わっていきます。
自民党から民主党へ、さて、さて。。。




6月20日
月岡芳歳「さぎ娘」
晩年神経に異常をきたす絵師です。
沢山の妖怪の絵を描いていますが、案外と将来世に出る妖怪まで見通していたのかもしれません。




6月21日
葛飾 北斎 「上総の海路」
北斎は実際に、帆走りしているこの船に乗ったか近くで見たかどちらかでしょう。
この絵の帆に繋がれた綱の位置を見るとこれなら走れるだろうと思えるからです。
この船は左舷から風を受けて進んでいるように思います。
この時代に黒潮の流れる海路は命がけだったろうと思います。




6月22日
葛飾 北斎 「相州江の島」 (富嶽三十六景)
残念ながら江の島を見た事がないのですが、右に帆かけ船と富士が見えます。
形の良く、波の入ってこない良い港の様です。




6月23日
丸山応挙「赤壁」

・覇権争う 男の心 火と血で染まる 赤い壁

さすがに応挙壁と船の構成と余白、どっしりとした絵です。
実際に応挙は赤壁を見たのでしょうか。
大船団が集まる場所としては水深も広さも無いような、気がしますがそんな事は、どっちでもよく近くの岩と木の枝から奥にうすく小さく描きながら遠近を表しています。
船の位置が絶妙ですね。




6月24日
鈴木其一「漁樵図」
題から分かりますようにもう一幅樵図で対になっています。
鈴木基一は江戸琳派の流れを継いでいますが、近代日本画の先駆的絵師と言われているそうです。
風景だけでなく、魚を釣っている老人の思いが伝わってくるような気がします。




6月25日
歌川国芳「伊勢の海士 長鮑制之図」
当時の風俗を多く描き遺しています。
海女の姿が活き活きとし、熨斗鮑の工程が一目で分かります。
いきな着流しの若い男と蒔絵弁当箱を手にし、あでやかな着物の女性が傍にいます。
何とも、贅沢な光景のように思えます。
この時代の風俗絵を見て、今の時代より文化的だったのではといつも思います。




6月27日
葛飾 北斎 「東海道品川御殿山の不二」 (富嶽三十六景)
花見をする人、旅の途中の茶屋で休憩する人が富士をバックに描かれています。
この時代の人々は心に余裕があったんですね。



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