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         第121番 11月のペナン風景    2010年

一寸怪しい、遊帆(UFO)相対性理論
もう、11月です。
遊帆(UFO)に戻って2か月があっと言う間に過ぎました。
時は伸び縮みするというのが私なりアインシュタインの理論の解釈です。
相対性理論と全く関係ないと目くじらを立てないで笑って読み飛ばしてください。

私は若い時に交通事故で一度死にましたが、その前に超スローモーションの時間を経験した事があります。
周りの景色がゆっくり10倍位の時間で動くのです。

もっと若い子供の時は、正月が中々こないと感じました。

歳をとった今は、今年の正月は1週間程前じゃなかったかなと思います。

これは一体どうしてだろう。

時間が長く感じるというのは、その瞬間を集中している為に脳の記憶装置がフルに働き、記憶が沢山詰まっていて時を考えるスペースがない。
その為、思い返すとそれまでの時間はたったこれだけしか経っていないと感じて、過去の時間と内容を物差しにして計る為、先を見た時、まだ時間が沢山あるなと思うのではないでしょうか。

短く感じるのは、その逆だとすると、歳が行くと脳の記憶装置がスカスカに加え、ボケっと生活している為に、1年前の正月から今まであった事を忘れてしまっているのだと思います。

遊帆(UFO)航海記を書き始めて12年位になるでしょう。
読み返すのも厭になる位、何でもない事を毎日ダラダラ書いて量だけは沢山あります。
しかし頭の中で記憶では、殆ど忘れて12年の記憶は、もうスカスカで短いものに感じます。
この12年で12年後を考えると、線路の終わる最終駅に超特急で走っているなと感じます。

時間の経つのは同じでも、その瞬間の内容で時間は伸び縮みするという、これも一寸怪しい、遊帆(UFO)相対性理論です。

10月の江戸の浮世絵師と都都逸風(五)
http://www.youtube.com/watch?v=UiCEQozzXaY


いるか、いらないか?
13年間の船内に溜まったものを整理し、一つずつ、いるかいらないか考えて決断するまでに時間がかかります。

突き詰めて考えると、クルージングに必要なものだけと考えるとシンプルなんですが、そこは日々生活を楽しむ為には多少むだな物もあった方が心豊かに過ごせます。

気にいって買った小物等、或いは使い慣れた物などに囲まれているのは、その物と記憶がセットになっていて、何かホッとし心安らぐものです。
今では電子チャートでコンピュータがあれば、世界中の海図が表示されます。
13年前は未だGPSも高価な物で紙の海図でそこに線を引き位置を確認しながら航海したもので、今となってはゴミですが、これも捨てられません。
只の線に、そこの海象、情景思いおこされます。

人生も同じで生きて行くだけなら、ご飯と雨露しのぐ家と寒さを防ぐ衣服があればよいのでしょうが、悟りきれない私は無駄なものにも未練を残すわけです。

無駄も含めて我が人生と思い、又不用品を船内にしまいこむ有様です。


心の内を表わす方法の難しさ。
ハーバーで今日誕生日という仲間がいるので、お祝いをしようと思い食事を一緒にと声を掛けました。
お祝いに、焼き肉でもと考えても、自分達で材料を用意し、それじゃせめてお酒だけでもプレゼントしようと思っても受けてくれません。

ヨットマンは本来そういう人の世話には、ならないという所はあるのですが、私としては、何か声をかけたのが悪かったような気がしています。

人其々、自分の物差しを持っているものです。
この物差しが厄介な物なのです。
自分が生きてきた経験に基づき持っているものですが、当然違う人生を歩んだ人は違う物差しを持っているのです。
しかし、他人の物差しを意識することはめったにありません。

人の付き合いの難しさはここにあります。
相手の物差しと自分の物差しの妥協点を見つければそれに越したことはありません。
大抵の場合、どちらかの物差しを押しつけて、今日はこれでよいと押しつけた方は納得するのですが、押しつけられた方は釈然としない気持ちになります。

悪意ではなく、皆善意からなんですが、人の付き合いの難しさの一場面を切りとってみました。


修理仕事の調子が出てきたぞ!
朝9時から12時まで、遊帆(UFO)の船内の修理、2時位から5時まで、又修理。
電動ジグソウ(鋸みたいなもの)と電動ドリルの音がハーバーに響きます。
「おお、今日はカーペンターか?」
「2階立ては未だか?」
等と、長屋住人に冷やかされながらも、頑張っています。

船内は弱い床板を強度を増す為に貼り替え、天井も貼り替えました。
遊帆(UFO)老女も、シロアリ癌に冒された骨粗しょう症は治療できたようです。
一度やり始めると、面白くなって、あれもこれもついでにやっておくかと、段々と、良い状態に戻りつつあります。

船というのは直線の所がないので、寸法合わせが中々大変です。
今回は手間を惜しまず何度も現場で合わせ丁寧に直しています。
工具置き忘れも、何でも籠の中に入れるようにしてから、はかどって仕事ができるようになりました。

お隣の韓国の李さんが
「わたしのデインギーを少し長くするのに合板を今度買う時に一緒にかってよ!」
との事。
ヨットマンは誰か仕事をしていると気になるもので、何故か自分もやらなくちゃ、などと思うのです。

自分の船の状態は、いつも把握していて、修理しなくてはならない所を気にしながら先送りの日々です。

怠け者の私を仕事モードにしてくれた、シロアリ軍団に感謝!
全滅させてしまって、ゴメン。


日本での議論の難しさ
ペナンの食事風景で日本と違うのは一人で食べている人が少なく、大勢で卓を囲んで、食べるよりも喋る方が長いのじゃないのと思う事です。
ハーバー長屋で、何か問題が起こって(インターネットの事等)も、集まると先ずは自分の主張をはっきりいいます。
険悪な空気になろうと自分の考えは言うという事は普通です。

日本で話し合いとなると、根回しができていて賛同の確認といった調子です。
或いは、トップダウンの意思確認という事で、議論というのを避けているように見えます。
そして、無理に反対する人は空気が読めないとか言ってグループから外してしまう傾向があるように思います。

家庭でも親子の話し合いは、大抵親の意思の押しつけに終わり、子供もいくら話しても無駄と思うようになります。

会社の会議となると、目標というものがしっかりと決まっていますから議論できる場がありますが、家庭、友達同士の議論となると、人間関係とか感情なども加わり、遠慮して腹の内を明かさないで、その場を適当に取り繕うというように見えます。

内容も触れてはならないテーマ、差別用語なるものも多く、その上日本語の特徴である、上下関係の言葉にも注意する必要があり中々難しいものです。

だから日本人は大人しい民族なのかな。。


地球は病気か、怒っているのか?
ペナンでも天気が悪いのですが、タイ国境を越えたハジャイというタイ南部の商業都市は10年ぶりの洪水で商店街は1mほど水没しています。
観光地として人気のあるサムイ島では海路空路の閉鎖が繰り返されています。

インドネシア・ジャワ島中部のムラピ山で10月下旬から続く大規模な噴火が起こっています。
スマトラ島では地震、津波は頻発しています。

この地域の地震帯は日本の環太平洋地震帯と繋がっているのではないのかな。

阪神大震災の後は防災に気をつけたものですが、15年程経った今風化しているのではないだろうか。

日本は火山噴火、地震、津波、台風、水害、雪害等、災害なら何でも有の国で国民は意外と忘れやすいというか、慣れっこで、何故か私だけは大丈夫と思う所があるような。。。

そんな事思うのは、忘れやすく懲りない私だけかな。。

右:ムラビ山の噴火(中日新聞よりお借りしました、ゴメン!)
中:8年前のハジャイのお祭りの街の様子
右:8年前にフラリと寄った美しいサムイ島


長年一緒でも未だ分からない
遊帆(UFO)はカタマランで数カ所に浮力体(スポンジの様なもの)を詰め込んだ所が3カ所あります。
転覆しても水没しないようにとのメーカーの配慮と思います。
この度全てのチェックの為開けてみると、何と水が一杯溜まっています。
勿論、全て取り除き水を掻い出し乾燥させて、ここに水が何故溜まったか点検中です。
ここに水がたまる理由が分からないのです。
水タンクも全て空にして、このアカ(溜まり水)も掻い出し軽くなったのか水線が上がっています。
船内のものを出すと、広く感じるものです。
バースも3つできてその気になれば独立した3部屋になりそうです。
今回暇にまかせて徹底して補強と内装に手をつけてみようかと考えています。

15年以上乗っていながら、未だ分からない所がある等不思議に思われるでしょうね。
でも、長年連れ添った世のオクサマはお互い話し合えても未だ分からない所があったり。。

ペナン警察の検問に始めて掛りました。
ペナン警察の検問に始めて掛りました。
昼飯を食べに行こうといつもの道を走っていると、交通警察の一斉検問にかかりました。
「ドライバーライセンス!」
「はい、これ!」
と言って渡したのは期限はとっくに切れた国際免許証です。
日本の警察に行き、毎年お金を払って一年間有効の紙切れライセンスをとるのが馬鹿らしくて、問題あればこちらで年間2回罰金払っても同じなら、取る必要なしとの考えです。
この免許には普通車と50ccバイク限定となっていますが、私の乗っているのは100ccバイクです。
こちらに50ccバイクはありません。
「OK!」
という事で、問題なく通過しました。

私は本当は45年前に普通免許取得の優良ドライバーでしたが、海外へ長期間出ている間に更新期間が過ぎ、無効となり再度試験を受けて取り直しの措置を言い渡されました。
その結果、AT車で何度も直接試験を受けやっと取得したという経歴で、この措置に大いに不満があります。

本来免許は本人に身についたものである筈です。
懲らしめの為に取る措置なら、罰金、留置拘束という処置で十分ではないでしょうか。

5年に一度の免許更新は、優良運転手であれば何故必要なのか、貴重な時間とお金を取られる理由は何でしょうか。

船の免許も同じで15年前に施行される時は、施行反対を鎮める為、
「形だけ試験を受けて貰えば全員免許を渡します。」
という事で施行後は自動車免許と同じ事になっています。
海での事故は本人の生死に関係し、誰かを轢き殺すのは難しい状況でも、この有様です。

ここペナンの戦争博物館へいくと、占領支配した時の記念品が沢山残っています。
日本軍が少数の軍隊でどのようにマレーシア人を支配したかよくわかります。
道路に検問所を設け、通行許可書のない人間は通さない、自由を奪われては生活ができないので、軍部に行き許可書を発行して貰うと、個人の情報を聞き出し、登録し管理する。
勿論、賄賂を持ってくる人も沢山いたと考えられます。
軍隊全体の為の賄賂という事なら良心の痛みも無く、後で山分けすればよいのです。(現在の講習収入の様です)
日本軍の権威が行き渡った所で軍票で物資の調達ですが、この軍票は詐欺の如く不渡りになっています。

昔から、日本官僚は良くも悪くも一流で、政治家は三流以下だったようです。

情けない体になったもんだ。
変な姿勢で遊帆(UFO)の修理仕事をして、腰が曲がらなくなりました。
韓国の李さんが、80cmx40cm位の中に何か石が入ったような電気腰温器というのでしょうか、を貸してくれました。
これを腰に当てて寝ていると随分楽になります。
これは良いな、と思いインターネットで探しても膝かけはありましたが、これは見つかりません。
「韓国では、どこでも売っているよ。」
と、李さん。
「110VACは日本とアメリカだけだから使えないな。」
そういえば、船内にある電動工具も全て日本製を準備して持ってきたので、インバータで240Vに変換して使っています。
こちらで売っている日本工具(リョウービ、マキタ等)は全て240V仕様でそのまま使えます。
13年前は、そんな事情が一切分からず全て積み込んだものです。

昼は例の薬草サウナへ行き温め、タイのオバチャンマッサージで、ヒイヒイ言わされました。
オバチャンは私の痛みが分かっているのかマゾなのか、腰の上に乗り、痛い所を足の親指でギューと力を入れます。
私は涙目になります。
タイ人は仏教徒で信心深いのですが、ここはタイ寺院の中にある施設です。
その壁に若いお坊さんの写真が貼ってあり、よく見てみると3回死んで生き返ったというような事が書いてあります。

体が弱いのか、それとも修行でそうしているのか分かりませんが、そんなに何度も死ぬ事を経験しなくても一度経験すれば十分だと思うのですが、そんな事考えるのは凡人の証拠なのでしょうね。

江戸の絵師と都都逸風日記も暇な方はご覧になってください

心とはどこにあるのかな。
遊帆(UFO)と同じ係留場所に中華系の飲み友達のチャンさんのオーナーの船が係留されています。
彼はホテルの2代目経営者で、お金持ちでパワーボートを持っていますが、それをチャンさんがメンテナンスをしています。
この船はウオーターポンプのアルミ鋳物が電食でボロボロになって、メーカーに注文しなけばなりません。
それで、久しぶりにハーバーにチャンさんと点検に来たのでしょう。
というのも、以前はよくハーバーにも来ていましたが、酒を飲みすぎ、肝臓癌で移植しか助かる方法は無いという事でシンガポールで大金を払い肝臓移植したのが2年前で、それ以来初めて会ったのです。
顔色も良く元気そうです。
肝臓移植の医療方法は聞いていましたが、実際に治療を受け元気に回復する人を見たのは初めてです。
大腸癌で80%程摘出したチャンさんに
「あんたも大腸移植できんのか?」
と聞くと
「お金ない」
との返事。
アメリカ映画で人体の移植の為にクローン人間社会を作っているようなのを見ました。
クローン人間までいかずとも、血液の浄化と栄養と酸素供給等を出来るようにり、その血液を直接人体に入れれば、心臓、肺、肝臓、腎臓等は必要なくなるのかな、なんて恐ろしい事を考えました。
そうなると、人間とは一体何なんだろうという問題になります。
脳だけなのか、脳もコンピュータが代わりにとなると、心だけ?
心はどこにあるのかしら?

電子版週刊新潮の発売について
ーーー毎日JPよりーーーー
新潮社は15日、「週刊新潮」電子版の配信を19日からスタートさせると発表した。

中略

 本誌は通常号で340円だが、電子版は450円。ただし本誌を海外で買うと輸送費などが上乗せされるためか定価の倍以上ということもあり、「本誌を買うよりお得です」(同社電子書籍事業室)。
ーーーーーーーーーーーーー

電子書籍は私の様に海外にいるものには、直ぐに見れて便利なものです。
最近は電子書籍を販売する会社も沢山出来てきました。

今までは、旅行者が現地で交換していった古本を買いに行く有様でした。
数も少なく面白い本もありませんでした。

電子本は文字を大きくして読めると言うので、年寄りの私にはメガネなし寝ころんでマウスをクリックするだけでページが代わるという利点もあります。

本来電子本は製本するリスクがない為、紙本より安いはずですが、新潮社の電子書籍事業部の「輸送費等上乗せしたら。。。」考え方に納得できません。
「海外にいる人は手に入らないんだから、中身は同じで、割高でも仕方がないだろう。」
と、人の足元を見て仰っているようです。

インターネットであらゆる情報が手に入る時代に、古い出版社の尻尾をつけたまま、恰好だけ電子本にしたようなかんじです。
発行部数が宣伝広告費を稼ぎだすという日本のメデイア体質から抜けきれていません。
新潮社という看板でパッケージにして、本が売れるのではなく、個別内容にお金を払うかどうかという時代です。
当然個別内容になると著作家に寄与するという事になるのです。
インターネット本では広告収入もままならないので価格に上乗せしようという魂胆丸見えです。
未だに紙本と電子本の意味さえ分かっていないようです。

勿論、こんな週間新潮はよみませんが。。。

ペナンうまいもの屋さん
マレーシアは今日は公休日(ハリラヤ ハジ)です。
イスラム教では巡礼の為、サウジアラビアのメッカ カバー神殿にいきます。
ここへ巡礼するとハジと呼ばれ、バイクもヘルメットなしで走っても罰金無です。
そういえば、シーク教徒もターバンだけでヘルメット無ですね。
私も新興宗教粗となってスキンヘッドはヘルメットの代わりにしようかな。
でも日光のキツイ所だからメリットないですね。

ペナンの旨い所をビデオに撮ってきました。
味はビデオでは分かりませんが、雰囲気だけでも味わって下さい。
1番目は中華パンケーキ
皮がパリッと仕上がるのが他の店と違います。
トッピングの材料も豊富。
私は、ココナッツ+レーズン+チーズというのがお気に入り
値段:90円程

2番目は煮豚の店
豚の煮込みは勿論、どのおかずの味も、私にぴったりです。
煮込みはニンニクと、長時間煮ていて脂はなくゼラチン質になっています。
昼飯:約300円まで

3番目フィッシュヘッドカレーの店
おかずの種類も多いのですが、ここのフィシュヘッドカレーは他の店と比較できません。
鯛系の大きさ20cm位ある頭を煮込んでいます。
これだけで十分の味です。
2人前位はありそうで約500円

4番目焼き鴨と豚の塩焼き
鴨がジューシーでビールのつまみにしたら最高!
1匹800円程
4人分はあります。

近くの方は試してみては?
旅行で来られる方は案内します。

http://www.youtube.com/watch?v=QOb7SUilmVg

遊帆(UFO)航海記うまいもの地図
40番アキパンケーキ屋
55番フィシュヘッドカレー屋
26番豚の煮込み屋
24番焼き鴨
http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&ie=UTF8..

日記は続ける事に意味がありそう
趣味人の日記と旅のアルバムは殆ど毎日アップしていますが、これは下書きとして優れています。

まず、旅のアルバムに写真をアップすると加工されて、ホームページのサイズに自動的に修正されます。

浮世絵に枠を作って、そこに都都逸風のものをJtrimというソフトで書きこむのですが、この原図のサイズがバラバラです。
それを、自動的に揃えてくれるのです。

Jtrimダウンロード方法
http://www.forest.impress.co.jp/lib/pic/piccam/pic..

次に日記ですが、遊帆(UFO)航海記はくだらない事を12年位続けていますが、この下書きにちょうど良くて、出来上がればコピー&ペーストで簡単にアップできます。

航海記では、毎日100件程のビジターがありますが、コメントが、かえってくるという事は殆どありません。
趣味人日記は皆さんが拍手コメントを入れてくださるので、励みになります。

遊帆(UFO)航海記は、自分の記録として書き始めた物ですが、航海の事はあまり書いていません。
今となっては、フィリッピンのあの港はどんな具合だったかな? あの時に合った人の名前は何だったかな?等も、読み返すと情景が浮かんできます。

歳が行くと忘れっぽい上に、情景も混じって区別がつかなくなります。
残して良かったと思うのですが、残念なことに家族、親戚は誰も見ていないようです。

江戸の絵師と都都逸風日記:
http://ufoboat.sakura.ne.jp/dodoitunikki/201011/20..

遊帆(UFO)流屁理屈をつける
ちょっとした中国料理の店に行くと、飲むお茶の種類を聞かれます。
私は青茶(半発酵)系統が好きなので、鉄観音茶か烏龍茶を頼みます。
お気に入りは台湾系凍頂烏龍(トウチョウウーロン)です。
中華系の人は、もっと発酵した色の黒いプアール茶を注文する人が多いようです。
お茶の葉も店に持ち込み可ですので、お茶に凝っている人は自分のお茶を持ってきて飲みます。
日本の緑茶風龍井茶(ロンジンチャ)は、釜炒りで作られ無発酵の為緑色をしています。
その他菊の香りのお茶は喉に良いと言われていますし、ジャスミンの花が入ったお茶、キンモクセイの香りの「黄金桂」等もあります。

船には抹茶を日本から持ってきているので、小豆系お菓子を食べる時は抹茶をたてています。
これはやはりカフェインがきついので、徹夜航行の時等目が冴えていいです。

中華系レストランでは、酒の持ち込みも可です。
日本ならお茶や酒を持ち込んだりしたら主人に厭な顔されるでしょうね。
こちらでは、沸騰したお湯で自分が使う茶碗、箸、小皿は自分が洗って使うのですが、日本の料理屋特に割烹屋でやってみると、どんな顔をするだろうなどと、悪戯心が起きてきます。

ここにも日本と中華の文化の違いが出ていると遊帆(UFO)流屁理屈をつける訳です。
中華は料理がうまく安ければ客は満足するんであって、客も別に綺麗なテーブルや椅子まで、食わないからな等と考え納得しています。
一方、日本では料理屋の入り口から、席につくまで気持ちのよいように、打ち水、盛り塩、壁には生け花、テーブルにも小さい花瓶の一輪挿が置いてあります。
盛りつけられる食器もウン万円はする有田焼、九谷焼等が出てきたりします。
腹も満足させなければならないが、心も満足させて帰すというのが営業の基本です。

と言う事を踏まえて、例えば日本の自動車産業について考えると、ユーザーのニーズ沿った痒い所に手が届くような装置をつけ、高級化し販売します。
他社製品との差別化に向かっていきますが、結局あまり使わないようなものだったり、別にあっても無くてもいいようなものだったりする訳です。
こうなると、かっての米車と日本車の構図が、日本車と中国車或いはインド車の構図にダブってきます。

次は酒の飲み方の違いに屁理屈をつけてみます。
中華系の人々は、食事しながら酒を飲むという習慣がないようです。
白人系もそうです。
日本、韓国系の人々は食事を始める時に、
「とりあえずカンパイ!」
と言って、食事をつまみながら酒を飲みます。
そして、人に注ぐのが礼儀と言う事で注いだり注がれたり、さしつさされつの状態になります。
いくら、「今日は無礼講!」等と言っても、自分一人で酒をついで飲むだけでは、「あいつは礼儀知らずな奴ちゃ!」と仲間はずれになります。
酒は皆さんとのコミュニケーションの道具になっています。
中華系、白人系ではそういう光景は一切ありません。
大抵は食事と酒飲みは別の時間になります。
そして自分が好きなだけ飲むという個人主義に徹しています。

食べて飲む事でも違いがあって面白いですね。

ペナン大橋国際マラソン
昨夜はいつものようにカニ屋で飲み会でした。
カニ屋の主人が、メスの子持ち泥カニを10匹程タダで提供してくれました。
「あんた所、商売やのにこれでは損するがね!」
と、お金を払おうとしても受け取ってくれません。
このカニはお腹に赤い子が詰まり、身も詰まっていてうまかった。
最初は大ビール1本、後はOさんのウオッカをボトル3分の一程飲むのを手伝い空にして酔っぱらいました。

そんな訳で午前2時のスタートは夢の中、7時夜が明ける頃目が覚め、橋の袂から崖を登って途中参加し、10KMハーフマラソン折り返し地点で戻ってきました。
結局歩いた距離2KM程でした。

毎年恒例の国際マラソンですが、今年は2万5千人参加らしく、蟻の行列のようです。
各人、マラソンを楽しんでいるようでした。

ペナン大橋国際マラソン
http://www.youtube.com/watch?v=opJrf56wKNM

年賀状を書く季節かな
もうすぐ12月ですが、年賀状の事を考えなければならない時期になりますね。

私は干支に変装してメールで送るというのを、10年程続けています。

白人系のヨットマンは干支と言う事は頭にありませんから、
「おまえ、何でグリーテイングに化けて出てくるのか?」
と、ビックリしていたようですが、最近はやっと分かったのか喜んで貰っています。

化けるのも、出来るだけ家にあるもの、靴下とか手袋とか墨とか孫のおもちゃを貸して貰って使っています。

日本では事前に喪中はがきが来ますが、海外ではその様な習慣はなく、個人の判断でクリスマスもハッピーニューイヤーもやっているようです。

イスラム系では勿論新年もイスラム暦で行いますので、日が全然違います。
中華系は旧暦で祝うのが普通ですのでこちらも、日が違います。

そういえばアジアでは日本だけが太陽暦の新年で祝うのかな?
季節感は太陰暦があっているように思うのですが。。
海の男は月が重要で、潮の満ち引きと月の形とある場所で大体の時間が分かります。
海の生物は月に関わりあって生きてものが多いのではないかな。

時計のない生活をしている私も月夜が好きです。
そういえば、今日は月齢16日位で昨夜は綺麗な満月が東の空に、今朝散歩する時に朝月夜が西の空にありました。

白くかすんで色を失う風情があるので、今日の句に使ってみました。
江戸の浮世絵師と都都逸風日記11月

師走から妄言
もうすぐ師走と言う事ですが、ふっと気になったのは師です。
師とは先生の事かと思って、インターネットで調べてみると僧侶が仏事で走り回る忙しさからきたとかいう説です。
結局の所語源は分からないとの事で単なる当て字かもしれないらしい。
それなら、子走 私走、死走 なんて場合もあるかな。。

日常使う言葉が何世代も使っているうちに、どこから来たのか分からなくなるというのは面白いと感じました。

現代の造語というのでしょうか、最近知った言葉にアラフォーとかアラカンというのがあります。
アラカン等アラウンド還暦で和製英語と中国語がミックスとは思いませんでした。

日本語はドンドン新しい言葉が作られているようですが、日本人の頭が柔軟なのか、日本語そのものがフレキシブルなのか。。
ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字と使い分ける事により言葉が作りやすいのかなと思いました。

日本語はカタカナにすれば、これは外国から入ったものとして、直ぐに取り入れられますが、いつまでも外国のものと区別します。
中国語等は英語を変換する時、意味を考え漢字に変換と苦労するだろうな。。
中国語は漢字に直すまでが面倒だけど、直してしまえば中国語となり、中国のものか外国のものか分からなくなるだろうな。
そんな文化的違いが考え方の違いに繋がってくることもあるかなと、ゴチャゴチャ。。。

英語=日本語=中国語
Television=テレビ=電視(中国字は文字化けします)
Computer=コンピュータ=電脳(計算机)

中華系もどき料理から
私がよく行く中華系ベジタリアンのレストランでは、シイタケをアワビの様に料理したり、湯葉をハムやら薄肉の様につかっています。
一見すると、本当に肉巻きじゃないのと言う位「もどき」料理は進んでいます。
そもそも「もどき」とは何だとインターネットで調べてみると、

もどき(擬、抵牾、牴牾)とは、批判や非難などを意味する動詞「もどく」の名詞形。

と、余計に意味が分からなくなってしまいました。

食べ物なら、がんもどき、植物なら うめもどき、昆虫ならななふしもどき、と言ったものがあるらしい。

人間界ではどうかなと考えてみると、もどき人間は結構いそうです。

海で漁業権を持っているが漁をしない人、田や畑はあるけど農業をしない人、まつりことに携わっていながら政治家でない人、
家の主でありながら主でない人。。
自分の事か。。。

フィリッピン航海を思い出す
ハーバー長屋の住人も、動きだす季節です。
一組はインド洋を越え南アフリカへ、もう一組は南下しカリマンタン島からフィリッピンへ行くという。

彼等は、電子チャートを使わないというか、使えないのかで紙のチャートが欲しいというので、船内整理に丁度都合よくフィリッピンの海図が出てきたので差し入れました。
アンカーリングポイントと危険地域を聞きたいとの事でピザとビールとウイスキーを持って遊帆(UFO)にきました。
思い出しながら、知っている限りの事をアドバイスするとフィリッピンが懐かしく思いだされました。
ヨットでクルージングするのに、よい場所があちらこちらあり、人々は素朴で親切で人なっつこく、始めてのフィリッピンはカルチャーショックを受けたものでした。

ボホールに住みついたアメリカ人パイロットニールの家で群がる蛍を見た思いで。
http://ufoboat.sakura.ne.jp/philippin7.htm
ネグロス島のボンボノン湾で毎夜ヨットマンは集まってパーテイをし、酔って踊ってと仲良く過ごしたものでした。
http://ufoboat.sakura.ne.jp/masanori/philippin9.ht..
その頃はこの場所もヨットマンには有名でなく、アンカーを降ろす船も少なかったし、周りのレストランも少なく素朴な村人ばかりでした。
聞く所の話によると、今はヨットマンもグループに分かれ周りのレストランもヨットマン獲得に喧嘩状態との事。

各国のイミグレ(入出管理)も当時は厳しくは無かったけれど、今は、厳しくなっています。
タイでも滞在期間が短くなっています。
海賊の心配もあります。

私は良い時期に海外クルージングを始めたように思います。

下の写真は10年前
左:ブスアンガ島コロンの温泉(今は亡きユキさんがいる)
http://ufoboat.sakura.ne.jp/philippin6.htm
中:ボンボノンの小さな恋人ジャマイカと一緒に体を洗う
右:子豚一匹丸焼にしてパーテイ




今回韓国インチョンに降り、緊張状態の韓国を南下しテグで古い友人と会い、釜山でヨットマンと会って帰国します。
パソコンは船に置いて身軽な旅です。
暫く、日記はお休みさせて頂きます。

12月日記へ
準備中