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       101番 ペナン雑記帳4        2009年4月

マレーシア人は夕方になると涼しくなるので、凧揚げ、模型飛行機、ジョギング、海岸デート、等と遊びを始める。
日本で見かけないのが、竹でできたボールを足と頭で蹴って、ネットの向こうの相手側に入れる遊びである。
バレーボールとサッカーをミックスしたような遊びでタックロというらしい。
もう一つは、手で野球ボール位の鉄でできた球を投げるのだが、最初に目印になる赤玉を放り投げ、それに一番
近いのが勝ちのようで、これは氷の上で石を滑らせて相手の玉をはじき、かつ目標に近い方が勝ちと言うのに似ている。
私は子供の時からこんな事(ビー玉)はしていた。
マレーシア人はこのように遊び心を持っている。
というか、遊び心を持ちすぎて、ハーバーの職員等は昼間から釣りをして1日過ごしている。
働きすぎの日本人と足して2で割ればよさそうである。
私は今年1月5日にマレーシア入国した為、明日一度出国しなければならない。
マイクロバスはトイレが無いので長距離は不安である。
バイクでBetong(タイ)まで3〜4時間であるが、途中Balingかその奥の温泉に浸かりながらゆっくり行く予定である。

マイバイクでペナン大橋を越え、3番目出口で降りて右側KulimへE15を真っすぐである。3時間(途中昼飯)で国境である。
両側イミグレもカスタムも全く問題なしで、前回Sadaoの国境ではバイクの書類が必要だったが、こちらは全くチェック無しである。
何日か前にアンクルクアの奥さんに会ったとき、Betongへ行ったらここが安いと教えてもらった所は良くないので、
そこから少し行った川のそばにあるRiver Inn Betongにチェックイン(600バーツ約1800円)する。
ここは、最初にBetongへ来た時に生前のアンクルクアが教えてくれて泊まった所である。
町の中心から離れているので川の流れる音だけしか聞こえない静かな所である。
ペナンを出発する時、財布をポケットに入れるのを忘れたが、ホテルに到着して中身を出すと今度は常備薬(高血圧の薬)を忘れている。
そうなるとゆっくりとBetongにいるわけも行かない。
ホテルの部屋で久し振りの熱い湯に体を浸し、缶ビールを飲むと天国である。
今日は、もう3回も湯にゆっくり入って体はさらさらしている。
日本人でBetongまで来るような人はいないだろうが、一応、静かな所に泊まりたい人の為に情報を提供しておく。
River Inn Betong
111−113、Soi 12 Prachatipat Rd. Betong Yala 93110
Tel:006673−234175,01−7380752
料金:550〜700バーツまで
 
    

google map で見

次の朝、Betong,Malaysiaの入出国も問題なく終わり、来る時に目を付けていたBalingの花屋による。
蘭が綺麗に咲いていて、鉢つきで12リンギットなので、2鉢買ったのは良いが、どうやって持って帰ろうかと思案していると、
花屋のニイチャンが2鉢をプラスチックバックに入れバイクの足元に置き紐で括りつけてくれる。
PenangとBetongバイクで3時間、これならいつでも往復は簡単である。
到着して、同じくビザ更新の為にハイチャイにマイクロバスで行っていた大西さんに電話すると、
”タイの滞在期間が、前は30日やったのが、2週間になったのを知ってました?”
との事なので、パスポートを出して確認すると、やはり2週間になっている。
李さん黄さんに確認すると、90日との事である。
日本はタイ人に対して14日間の日本滞在しか認めていないので、報復措置でタイ側も日本人に対してこのような措置になるのである。
外国人入国を厳しく制限している日本の国民である私は、そのうちどこの国にもいられなくなりそうである。
結局は海の上しかないが、その海も海賊が出たりして安全ではなくなっている。

雨期に入って夕方になると黒雲が出てきて、雷が鳴り雨が降ってくる。
私は雨は好きなので、何処からか帰ってくる時に濡れても苦にならない。
夕飯は経済飯142で食べるのが1週間の内、5日位である。
雨の降る前に行って、帰りは合羽をマレーシア式に前に着てシャワーを浴びる感じでバイクで帰り、遊帆(UFO)でシャワーを浴びなおすのである。
朝雨が降っている時もあり、ゴミ拾い兼マイロード散歩も毎日でなくなっている。
昨日は久しぶりに大きな袋を持って、あちらこちらのゴミを袋の中に放り込んでいく。
誰かの食べ残しのパックに蟻がパーテイをしているのも、構わず袋の中に入れる。
1cmはありそうな茶色の蟻は怒って袋を這い上がってきて私の左手の人差し指を噛む。
チクリとしたかと思っていると1日経ったら、瘤になって腫れて触ると痛痒い。
ETの人差し指になってしまっているので孫娘に喜んでもらうアンパンマンのマーチのピアノの練習はお休みである。
物知りサムによると、茶色の蟻は兇暴で危険な奴だそうである。
サムは以前に指ではなく、ズボンから入って大事な部分の先を噛まれ先が腫れあがったそうである。
指を噛まれた私はサムのその時の状況が良く理解できるが、他人の事となると、どんなになっているか想像すると面白そうで
一人ニタニタ笑っているのであった。
マイロードは飛行機、凧揚げに大勢の人が集まってやっているのだが、ラジコン飛行機を飛ばしている所を通ると、
滑走路を作っているし、その横では、ラジコンカーのオフロードコースを作っている。
滑走路は飛行調整の為のテーブルを作っているし、オフロードコースは操作しやすいように高台を作っている。
仕事をしないマレーシア人と馬鹿にしていけない。
手作り滑走路とオフロードコースは草抜き、土運びだけでも大変な労力である。
やる時はやるのである。

木陰の台の上で真剣にラジコンカーを操作しているオッサン


昨日夕方の嵐は大変な強風であった。
遊帆(UFO)の屋根も飛んで行ってしまわないかと心配した。
恒例のゴミ拾い散歩にマイロードを歩くと、街路樹が折れたり倒れたりしている。
ラジコンオフロードコースの日除けの青いテントは飛んで行ってしまい、支柱はグニャグニャに曲がってしまっている。
午後、昼ご飯を食べて戻るときに見たら、工事引受人を呼んできて、オフロードコースの土盛,ジャンプ台等を作らせている。
マレーシア人もやる時はやるのは、取り消しで、金で済まそうと言う考えの様である。
私の考えだと、こういう趣味のものは、製作途中も趣味にはいっているので、出来るだけ自分でやるのが当たり前と思っている。
まあ、いろんな人がいてそれでいいのだ。
もう一つ、アイスカチャンのマレーのオッチャンとオバチャンは、実はこのマイロードが出来る前から、自動車で
食べるものを持ってきて売っていた。
1年位前にフェンスを張って鍵をつけていたので、きっと、儲けて、この土地を買って商売しているんだなと思っていたのである。
所が、今日フェンスは撤去され、掘っ立て小屋も壊され退去させられている。
結局、不法占拠で商売していたと言う事である。
又、そのうち、近くでオープンするであろう。
いろんな人がいて、それでいいのだ。

遊帆(UFO)の隣にいるオーストラリア人のロンとカナダ人のトムと3人で夕方、遊帆(UFO)カフェで一緒に飲みながら、
李さんがゴミを出しに前を通るのを捕まえようと待っているがナカナカでてこない。
ヨットマンの話の内容は自国がいかに馬鹿で悪いか自慢のしあいである。
ロンの話はオーストラリアの年金受給方法が変更になって、オーストラリアに何ヶ月(半年ほど)いないと貰えないようになったらしい。
”そうだろう、日本もきっとそんな事になるよ。だって今日本は高齢者が増えて年金支払いが膨大になった所へ、
もし、殆どの高齢者が物価の安いマレーシア、タイ、フィリッピンで住んだとしたら、支払った年金はその国に落ちるし、
今、日本で一番金持ちの層らしいから、日本の資産は海外に出てしまうという大変なことになるからな”
少ない年金で老後を楽に行かなくとも、困らないように生活するには、3倍から5倍になる国で生活するのが良いのは当たり前である。
今やインターネットのお陰でリアルタイムに日本のテレビは見たければ見れるし、孫の顔を見て話するのにSKYPE等使えば、
お金もかからない。
もし、日本に帰るのに現地購入デイスカウント航空券ならば、石垣島、沖縄 北海道の国内航空運賃より安いかもしれない。
ペナン等では日本食材は殆ど手に入る。
要するに、その気になれば日本人高齢者は海外という選択肢を選べばどうにかなるのである。
しかし、オーストラリアの様に年金受給者が多く海外で住むような事になると、日本政府も何らの制限をしだすだろうと言う事は、
以前にも書いた。
と言う事は、あまり、リタイヤー生活の薦め等は申し訳ないがこの辺でやめておかなくてはならない。
等と、喋っていると、横のロンの船から奥さんの声がした。
世界的政治経済問題も奥さんの一声で緊急閉幕するのであった。
このハーバー長屋で私だけは自由というコインを持っているのだが、裏に孤独という字が書いてある。
この孤独も一緒に握らなければこのコインは掴めない。
世の中全て思い通りにはならないのである。

朝のゴミ拾い散歩は、最初始めた時は気負いやら、少し照れくさいやらと色んな複雑な気持ちがあった。
ノーベル平和賞受賞のマザーテレサは、メデイアにどうしてもっと我々メデイアを利用して効率的にやらないのかと聞かれ、
”善意は人から人へ伝わるのです”
と言うような事を話していたのを思い出す。
彼女は行為そのものではなく、善意という気持ちを人の心に芽生えさせようとしたのかも知れないと今になって思うのである。
私も最初はメデイアの言うように一人一人やるよりは、募金を集め人を雇えばもっと沢山の人が助かるのにと思っていたが、
そういうやり方は長続きしないし、マザーテレサの様な心からの助けにはならないのであろう。
私も、最初はマレーシアの若いニイチャンがゴミだらけの海岸で袋を持ってゴミ集めをしているのを見て始めたのである。
土、日曜日は大勢の人がここにきて、バーベキューはするが後始末はしない、トイレなどないから、その辺の草陰で用を足すという様に無茶苦茶であったが、
最近はプロのゴミ集め人もいて、随分とましになった。
私はマザーテレサの様に悟っていないので、何か、良い方法は無いかと考えているのだが、
日本の鳥居の絵方式(罰当てるぞ)は効果があるのではないかと思いついた。
あちらこちらに、モスリム用にアラビア語とマレー語で”アッラーは見て怒っているぞ”と書いておく。
中華系用に関羽の肖像を描いておく。
インド系用には、シバ神の絵を描いておく。
キリスト系用に、十字架を描いておけば全部カバーでき。
この4点セットをあちらこちらに貼っておけばかなり効果があるのではないだろうか。
それでも、生理的問題はいくら神様が怖くても、仕方がないからやはり効果は無いかも知れない。
やはり、簡易トイレを作る方がはやい。

久しぶりにガーニープラザに行くと、厳格なモスリムの国に不似合いの店を見つけた。
3階の通路の真ん中に、男性の大事な部分を形をしたもの(バイブレータ)、SM用ブラジャー、パンテイを、電気煌々堂々と並べている。
アダルトビデオ屋等はモスリム警察の手入れを何度受けて、カバーだけを置いたり、裏に特別置いたり、
注文を聞いてから、携帯電話で連絡して持ってきたりと、涙ぐましい努力をして営業している。
しかるに、この店はいったいどういう事なのか。(私は不用品なので置いてあっても一向に構わないが)
バイブレータはマッサージ器の項目だから許可、SMパンテイブラジャーも下着の項目だから許可なのか。
マレーシアでは、犬と豚(モスリムでは飼うのも食べるのも触るのも禁止)の人形でさえ売っている店を探すのに苦労する位である。
本当に面白い国である。

面白いものに、バイクのヘルメットについて、警察が許可したシールを貼っていないヘルメットで運転している時は
罰金500リンギットになったらしい。
今までは,せいぜいスピード違反で稼いでいたのが、どこかの国へ行って見習ってきたのかもしれない。
権限をフルに使っての許認可事業は手っ取り早く稼げる事に気づいて様である。
以前、シーク教徒は、頭にターバンを巻いている上にヘルメットをかぶる訳にいかないから、国の法律より
神様の方の面子をたてて、罰金を科せられようとターバンで運転していた。
最近は何度も罰金を取られては、かなわんという事で、ターバンスタイルでバイクに乗っている勇者は見なくなった。
モスリムの女性はマチコ巻だが、これは薄いのでその上からヘルメットを被ると、汗を防ぐのに丁度良さそうであるが、
神様事をこのように使ってはいけない。
神様の上にヘルメット(国家権力)を乗せているので、私から言わせると反対にしなければ神様に失礼であると思うのである。
そこで私は良い商売を思いついたのである。
モスリム用にヘルメットの上にマチコ巻にする、シーク教徒用に、ヘルメットの上にターバンを巻く、そうすれば神様に失礼でなく、
国家権力に反抗することなく八方無事治まるのではないか。
ファッション性もあって人気商品になる可能性あり。

雨季の為毎日雨が降る。
ラジコンオフロードコースはせっかく土盛りしてコース作りをしていたのに、殆ど池になってしまっている。
これでは、ラジコンシップの方がよさそうである。
ラジコン飛行機と凧は毎夕方元気に飛んでいる。
マハテイール首相から続きマレー人優先政策(プミプトラ政策?)を取っている。
我ハーバー職員もそうだが、働かなくても給料が貰えるので朝から毎日釣りをしているので私はオフィサーではなくフィシャーマンと呼んでいる。
最近、アブドラ首相からナジブ首相になり、マハテイールの影響は少し薄れ変化するかも知れない。
プミプトラ政策で働かないマレー人に対し、働き者の金持ちの中華系の人々が経済部門を握るのは当然の結果となる。
ジャスコのレジは皆モスリム系マレー人で挨拶(アリガトウ or マタキテネ位)さえ言わないで、ブスとしたままである。
あんたそんな顔でブスとしていては嫁にいけへんでと心の中で忠告してやる。
私が”アリガトウネ”というのでどちらが客か分からないが、こんなレジ職員でもプミトラ政策の為頸にはできない。
私が行く中華系食堂、麺屋(ドライクイチョウの少し年行った看板娘以外)は、入っていって席に座ると注文する間もなく飲み物と
私が食べるものがチャンとでてくる(これもサービス過剰で困ったものだが)。
これではマレー系と中華系差が出てくるのは当然である。
マレーも中華も政治問題で不満沸騰点近くなってきている。

今まで利用していた貸本電子書籍サイトが閉鎖になって、本がなくては生きていけない大西さんに下記のサイトを案内した。
電子書店 パピレス
http://www.papy.co.jp/
私の場合はコンピュータで字を大きくして見ることに慣れてしまうと、紙本が読めなくなった。
1m以上離れた安楽椅子でマウスでクリックしながらページをめくり、バックに好きな音楽を鳴らしていると益々横着者になる。
日本は未だダウンロード形式が標準化されていなくて、各出版社によりマチマチであり、戦国時代の様相である。
そのうちIPod系か、任天堂が世界中の書籍権利を持つような気がする。
音楽はItuneアップル系のデーターベースは素晴らしく世界中をカバーしこれからは益々世界標準になると、ソニー、フィリップなど
音楽プレーヤー(ソフト面で劣る)の売れ行きも影響する事になる。
今やマイクロソフトとアップルのデーターベースでは大きな差がつき、流れはアップルに靡かざるを得ない。
アップルの戦略はアップルが重要部分を握り必ずアップルのメリットになるようになっているので、
音楽部門をアップルに独占された後のユーザーの選択肢に不安がある。
著作物の場合、著者と出版社の力関係で著作料が決まっているようだが、ダウンロード書籍になると製本リスクが減り、書店手数料と
販売経費が格安に省けるので、著者に対する著作料もダウンロードにつき割戻しも増えることになると、
著者も今までの付き合っていた出版社から動くようになるだろう。
ユーザーの我々にとっては安く手に入り便利な書籍であれば何でもよい。
iTuneの様にユーザーダウンロードデータを分析しお奨本等情報提供したりすると,益々一般本屋は不利になるだろう。
英語本は趙訳で日本語で読めたり、英語音声、日本語音声選べたり出来れば、英語の勉強にも役立つ。
私の様に、年が行くと目が弱くなるので、ページ表示部分は自動音声などで喋ってくれれば助かるのである。
子供の時にラジオで連続小説を聞いたのを思い出す。
そのうち、浜村淳風関西弁で喋りまっか?とかいう選択肢があったりすると面白いのにと思うのである。
日本の小説は世界であまり人気がないが、アニメの分野ではダントツに世界征服しているので、この分野が
まず、狙われることだろう。
優秀なアニメ作家が多い日本で出版方法が旧態であれば、今後も海賊版に食い荒らされていく。
絵をコピーして吹き出し部分だけを翻訳すれば簡単にできる。
素早く、世界に販売できて、ユーザーに紙本よりメリットがあれば(例えばバックで音声と効果音を入れる、
コマ送りから動画にできる、何種類かのストリー分岐点がありストーリをユーザーが選択できる等して
作家と読者が一緒になってストーリーが出来たりしたら、読者が主人公になった気持ちになれてもっと面白いアニメもできる)
こうなれば、きっと紙本ユーザーに受けいれられるはずである。

久しぶりにガーニーへ散歩兼見学に行ったら、前回書いていたセックス用品店は閉店になっていた。
犬と豚を見るのも御法度の国で堂々の販売は、私は構わないが、犬と豚に失礼である。
モスリム宗教警察により、こんな事が起こるのは日本にあてはめて考えると寒気がする。
例えばストーリーは次の様になる。
別に宗教でなくても良いのだが、最初に大義名分で人を納得させ広めるには宗教が有効である。
信者獲得と比例してお金も集まるがこの金にも税金はかからないので看板はペケ宗教にすることでストーリー展開する。
日本で私がペケ宗教を広めて、国民の60%の信者を得れば、国政に参加し主導権を握るかわりに、
ペケ宗教信者優遇政策(ペケトラ政策と呼ぶ)を施行内容は重要3点は下記に通り、
1.会社の社員の30%はペケ宗教者を雇用しなければならない。
2.国家公務員はペケ宗教者に限る。
3.ペケ宗教秘密警察はペケ宗教教義に違反した者を逮捕できる。
そんな事が出来るのと思ってはいけない。マレーシアは現状このようになっている。
政治が多数決だけで決まるのならこうなるし、政治家も必要なくインターネットで政策是非を投票すれば、
多数決で決めていくことができるが、それで本当に正しい政策を選んでいるのか?
国の将来のビジョンを持った政治家が、正しい判断で例え少数意見であろうと、決断、実行できる人でなければ、
妥協案山盛りの愚集政治になってしまう。
政治屋しかいなくて政治家不在の日本の状況はこれに似たようなことである。
しかしながら、そうならないのは官僚機構があるからのようである。
政治屋を見切った官僚が自分の権益を拡げ予算を使って天下り先を用意し、順送りで退職後再就職するようでは日本の国民は救われない。
江戸から明治にかけての変化は、士農工商の士の下層の人間の権力闘争で、将軍から天皇に看板替えをしただけであったので、
未だに日本は封建政治国家(が言い過ぎなら官僚社会主義国家)なのである。

    閉店に追い込まれたセックス用品店


最近インターネットで第2次世界大戦中、カーニコバル島で島民虐殺を記録している本があるのを知った。
こんな悲惨虐殺があったのなら、インド政府は日本人の上陸を許可しないと思われる。
そういう事であれば、カーニコバル島に戦後日本人で行ったのは私が最初ではないかと、今になって思うのである。
この島はインド人でもインド政府許可なしでは上陸できないのに、私は何故か2回も行ったのである。
今にして思うに、私がハーバー敷地内から出るのを禁止されていて、島内に行く時はポリスオフィサー、ソロモンが自分の自動車で
島を案内してくれ、村民結婚式に参加したりという事も私の安全の為だったのかもしれない。
村長のロバートは食べ物を持って遊帆(UFO)に訪れてきてくれて、大変世話になったが、
彼のお父さんは英語が喋れるのでスパイ容疑で日本軍に殺されたという話は事実であったのである。
下記の本によると80人程の島民が殺されたらしいが、ロバートのお父さんはそのうちの一人だった訳である。
何もない貧しい、隔離された島で英語が喋れようと、どのようにしてイギリスと連絡しスパイ活動が出来るか考えただけでも分かりそうだが、
異常な精神状況下で一兵卒の意志に反して島民虐殺行為が行われ、戦後戦犯として処刑された。
子供の時にフランキー堺主演の“私は貝になりたい”という映画を見たが、あのような状況であったのであろう。
虐殺行為は事実であり、一兵卒の処刑だけで戦争責任は処理されたとするべきでない。
こういう事実を知って二度と再びこのような事が起こらないようにしなければならない。
島には日本軍が海岸から奥地に続くトンネル防空壕も、飛行場もそのまま残っていた。
島全体が平べったいので、スマトラ沖地震の時、津波の高さがが3mもあれば、80%は水没し、被害甚大だったのではないか。
島民の結婚式に招待され、御馳走になった村人の家も、標高1m地帯である。
平和な小島が、いつのまにか戦争に巻き込まれ訳も分からず拷問され殺されていった人々がいるのである。
その事実を知っておくべきである。
カーニコバル島の写真を見る

ブログ さよなら 十度海峡
忘れられた戦争責任―カーニコバル島事件と台湾人軍属 (単行本)


夕食(経済飯142)を食べに行って帰り道で、99番ペナン雑記3で書いた交差点で見張る犬が又いたので写真を撮る。
立ちションベンのオバチャンはその近くの道路でへたり込んでいるのを見たが、こちらは失礼になるので写真を撮らなかった。

  毎日見張りに立つ犬

大西さんはアパートの引っ越しをするが、運ぶ荷物は2〜3年前にペナンに来た時からほとんど増えていないのでトランク1つ簡単に終わる。
今度のアパートは毎日夕飯を食べる加二プラスの主人がアパート1室購入し大西さんがデポジット無し毎月家賃支払いする契約らしい。
電話代も加二プラスの主人持ちで750リンギットになり、前の所から比べると400リンギットも安くなった。
部屋は2つにリビングがあり、冷蔵庫、テーブル、机、イス、カーテン、植木、インテリア額縁まで主人が揃えてくれている。
大西さんの話ではこれでもまだ広すぎるとの事である。
近くに歩いていける商店街があり便利な場所である。
大西さんにとって今や加二プラス主人は大切な人であるが、人との出会いの不思議をいつも思うのである。
というのも、彼の店に私が最初に行って気持ちよく食べてお金支払いの時になって、財布を船に忘れてきたのを思い出す。
彼は、私の恰好を見て、何か担保になる首輪か指輪か時計がないかジロジロ見るが私はそんなものは全くない。
服はペラペラのズボンとシャツ二枚だけである。
そのうち諦めて次にという事で無事釈放されたのである。
その後、大西さんがペナンに住むようになると夜は彼の店の人形看板の様に毎日彼の店にいる。
ここでもっと面白くなるのだが、大西さんは競馬が好きで、ペナンの競馬場へ行っていた。
そこで偶然に出会ったのが、チャンさんだが、彼は加二プラス主人と親友であり、ハーバーに船を置いているメンバーだったのである。
人間関係はどこでどう絡んでくるのか分からない。
加二プラス主人に食住で関りがあり、ペナン生活の最重要人物である。

今日の昼は、年行った看板娘(70歳以上?)のドライクイチョウを食べに行く。
麺屋だけでも7〜8軒あるので食べに行くのに忙しい。
看板娘に注文しテーブルで待っていると、麺の種類を間違って掴んでこれでいいか?と私に聞いているようである。
仕方ないからウン、ウン頷くと隣で本当の若い娘が間違いを指摘している。
テーブルに座って見ていると、看板娘は段取りは悪いは、手は遅いは、おまけにフィシュボールを2個落とすは(これは又洗って入れていた
から問題無し)といった有様である。
よほど私が代わってやってやろかと言いたくなるのである。
さすが常連客は看板娘を良く御存知で自分の順番になって、脳内からメモリーが消えないうちに注文をしているようである。
それでも、この看板娘どこか愛嬌があって私は好きである。

グーグルが書籍検索で全米著作権利団体と和解することが決まったが日本の著作権協会は離脱することにしたとのニュースをみた。
最終的には著作者の権利をどれだけ勝ち取るかという事だろうが、大きな流れはユーザーにとってメリットがあるグーグル有利の様である。
著作物も一般商品と同じように当てはめて考えてみると、アイデアを文章にするのは、衣料デザイナーがデザインを描き、原材料を
用意して製品を作る段階である。
この企画を著作物の場合は出版社に、衣服の場合は買取商社へと持っていき販売数量予測をし、広告宣伝して各書店、洋品店に卸して行く。
売れ残り商品については書籍の場合は出版社が引き取るが、衣服の場合特別ブランド品以外は洋品店のリスクである。
結局は経済の法則通りなのだが、著作権は売れ行きに関わらず何年か保護されるのに対し、衣料デザイナーは商品の売れ行きで
終わってしまう。
グーグルとの裁判沙汰は著作権について両者納得のいく著作権料支払いと言う所に最後は落ち着くと思われる。
ユーザー側からすると、どこの本屋に自分の読みたい本があるのか探すのは大変である(本屋はしご趣味の人は別)。
私の経験からして作る側よりユーザー側に有利で、受け入れられなければ著作者も結局は損することになる。
グーグルの検索から外れ、本屋でしか自分の本を見つけてもらう以外に方法はないとしたら、名前だけで売れる作家は出版社が面倒みてくれて、
それでよいだろうが、その他の著作者は将来どちらを選択するのだろうか。
新しい枠組み(グーグル書店みたいなもの)に入った無名の著作者が実力で人気作家になったりしたら、インターネット書籍の場合
著作権料率も違ってくるだろうし、売れた数量に対して著作料がはいってくるのだから、自動翻訳されて海外にも読者が拡がるとすれば膨大な著作権料が入ってくる。
そうなると後続の作家もそれに倣って、この新しい枠組み書店に入っていく事になりそうである。
そうなれば、現在の出版社は立場は逆転して新しい枠組み書店に著作権料を支払って製本しなくてなならないか、現在契約中の作家引き留める為に
何とか賞or 何でも賞をドンドン増やして、マスコミに取り上げて宣伝してもらわなければユーザーに知って貰うのも難しくなる。
製本技術も自動化されて個別製本で尚且つ安く出来れば、注文聞いてから製本にすれば良く、現在出版社は益々不利になる。
この分野は結局の所、作家を抱え込んだ所が天下を取るのであり、作家はどこが自分に一番メリットがあるかを選択するだけの事である。
そうなれば、現在の出版社は新しい枠組み出版社の下請けに入り、印刷、配送業務しか生きる道はなくなりそうである。
結局、どう考えても、著作物の分野で新しい大きな変化が起きていて流れは止めることが出来ないと言う事の様である。
音楽データーベースと同じで、書籍データーベースを構築出来た所がインターネット書籍部門を独占する事になる。

この章は本の事を沢山書いたので、ペナンの本屋風景を書いてみる。
大きな本屋はやはり、ガーニーとジャスコだが、どちらも店内に座り心地の良い椅子があちらこちらに置いてあって、
店内でのタダ読み歓迎といった風であり、客も本格的に座って読んでいるし、中には読み疲れて寝ている客までいる。
子供コーナーは何でも解放状態である。
多人種多言語国家なので、英語、マレー語、中国語と3ヵ所に分かれている。
音楽CD、文房具も販売している。
コンパクトCD小説(朗読本)も種類が豊富である。
日本の書籍は女性ファッション雑誌(アンアン?、ノンノン?)ではないかと思うのだが、手に取って見た事は無いので分からない。
そして何といってもアニメの本は、殆ど日本のアニメの翻訳版が大部分占めている。
日本の小説を見つけるのは難しい。
ジョージタウンのインド人の本屋で見つけることが出来る。
ここは、中古本を何冊か持っていき店にある本を買って帰るのだが、インド人オッサンは日銭を稼がなくては食べていけないから、
沢山の本を持っていっても駄目である。
2〜3冊程持っていき何冊か買って少額支払いするようにするのが良い。
私が感心するのは、日本語も分からないのに本を見てうまい事判断し値段をつけるもんだと言う事である。

コーヒータイムで音楽を聴く
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