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         55番 ペナンで同盟軍を待つ。  2004年3月

3月14日 フリッピンのボンボノンで永らく一緒にアンカーを降ろしていた、Isaac と Lah3 が
    今週末か来週にペナンに到着予定である。
    彼等のコースは私とほぼ同じでフィリッピン、ボンボノンからマレーシアコタキナバル、ブルネイ、
    シンガポールーセバナコーブヨットハーバー、マレー半島西岸をペナンへ向かって来るのである。
    2年ぶりの再会となるだろうか。
    今年はいつもより早く雨季に変わったようで、夕方になると雨が降るのでオーバーナイトでこちらに向かうのなら
    天候が心配である。
    彼らはベテランセーラーだから心配ないがカミサマ方が気の毒である。
    カミサマ方はペナンに着けば食べ物とショッピングには不自由しないからご機嫌をなおされるであろう。
    夕飯を食べに近くの屋台村に行く。
    ”経済飯”と漢字で書いてある店は、勿論中華系レストランで沢山のオカズが作ってあり、皿に御飯を
    入れてもらい自分の好きなオカズを乗せると計算してくれる、一人身には有難いシステムである。
    字の如く経済的でいくら食べても5rm(150円)もしない。
    自炊するより安いのである。
    マレー料理でこのシステムと同じなのが、昼御飯を食べに行くマレーカアサンのやっている
    ”Nasi Campur”と書いてある店である。
    ここの屋台村は、去年はもっと沢山の店が営業していたのに、この頃はマレーカアサンの店に負けたのか
    数が減ってしまっている。
    そうなるとマレーカアサンの店はお客が増えるので料理の品数も豊富になり、益々他との差が広がっていく。
    色々食べ比べてやはりマレーカアサンの味付けが一番ウマイと思っている。
    インド系では、いつも行くリトルインデイアのオッサンばかりのいるカレーが一番ウマイが、ベジタリアンカレーも
    食べたくなるので、近くのもう一つのインドレストランに行く事がある。
    インドカレーも食べだすと病みつきになってしまう。
    これ以外に飲茶、潮洲料理、福建蝦ラーメン、モツ煮込みシコシコ麺と 順番に食べるのが忙しい毎日である。
    夕飯を食べて帰り道、乗用車が派手にひっくり返りメチャクチャになっている交通事故に会う。
    事故後、10分といった様子で中に人は既にいない。
    事故を起こしたのはこの車1台だけのようで他に壊れたバイクも自動車も見当たらない。
    現場は、ペナン大橋とペナン南側に向かう幹線道路で片側3車線はある見晴らしの良い広い道路である。
    中央分離帯にガードレールと木が植えてあるのだが、100m位木がなぎ倒れている。
    やじうま(勿論私もそのうちの一人)が大勢うろつき、大変な交通渋滞である。
    景色に見とれて中央分離帯の植木をなぎ倒しながらひっくり返ったのか、居眠りをしていたのか、
    何故一人で中央分離帯に乗り上げたのかさっぱり分からない。
    そうこうしているうちに、青いランプを回し、ピーポーピーポ言わせながら救急車がやってきた。
    マレーシアでは119ではなく、991の様である。
    事故を起こした怪我人はすでにいないので交通整理にかかっている。
    この間のタイのトレーラー交通事故でもそうだったが、車の運転技術の未熟なドライバーも多そうなので、
    自分以外に周りの車に注意する必要がありそうである。
    
    事故で思い出したが、ペナン大橋の最も高い所はヨットやらそこそこの本船は通過できる位の高さがある。
    それでも、約20m位の高さであろう。
    ここから時々飛び込み自殺する人があるらしい。
    水深はこの所だけは8m近くあるが、その横は3mも無いのでこちらに落ちれば頭を打ってほぼ助からない。
    ハーバーの近くに水上警察のボートの繋留所があり、飛び込んだ人を探すのに出動するらしい。
    飛び込む人には、下をよく見て船の通過していない時に飛び込んでもらわないとデッキに人が落ちてくる事になる。
    飛び込み自殺をしようとしている人にそんなことを考える余裕はないだろうから、この橋の通過も
    橋の上に注意する必要がありそうである。
    
    現在(2004/mar.)係船料FreeのJabatanLaut Harbor
    後に見えるのがペナン大橋

    今はマレーシアは選挙期間中である。
    去年、マハテイール引退後初めての選挙の筈である。
    町中に天秤のデザインの旗(これは選挙を知らせる旗or政党のシンボルマーク)と、その他各政党の
    シンボルマークの旗がかかっている。
    天秤のデザインは選ぶというイメージより計るというイメージでなかなか面白いデザインと思う。
    その他、政党のマークもロケットに輪がかかったもの、緑地に円を白抜きしたもの、などである。
    もう一つ面白いのは、立候補者の名前にバツ(X)印をつけるらしいが、日本的感覚からいうと
    バツ印はダメというイメージであるがそんな事はここでは関係ないらしい。
    立候補者の立会い演説、街頭演説、選挙カー等といったものは一切無い様で、町は静かなものである。
    いづれにしてもスーパーマン政治家マハテイール引退後、誰が第2マハテイールになり多民族国家マレーシアを
    まとめて引っ張っていけるのか興味のある所である。
      
    選挙ポスター         張り巡らされた選挙ポスター

    このハーバーに最近入ってきたBeneteou44 オーナーはマレー系アメリカ人の様で、名前はKPという。
    彼は、カリフォルニアからメキシコ、南太平洋、オーストラリア、インドネシアからペナンへきたらしい。
    ペナンで生まれてカリフォルニアの学校を出ていて、奥さんはカリフォルニアにいるらしい。
    当然、彼の兄弟とか親戚はペナンにいるので夜はそこへ泊まりに行って船にはいない。
    今月終わりごろから3ヶ月程船を置いてカリフォルニアへ帰る予定らしい。
    年は私よりも4つ若く男一人なので私も付き合いやすく色々と話をする。
    インドネシアの情報を聞くがやはりクルージングビザが必要で期間は3ヶ月、寄航予定地は予め全部書いて
    置くのがよいらしい。
    彼の場合、オーストラリアのインドネシア大使館で取ったらしいが(価格はUS$400くらい)、ここペナンにも
    インドネシア大使館があるらしいので一度そこへ行って聞く必要がある。
    期間を過ぎると、US$200/月位かかるそうである。
    そうなると、タイとマレーシアを充分に堪能した後、インドネシアを北から南へバリからスラウエシ方面に行く
    ルートを選ぶ時にビザ取得をするのが良さそうである。
    彼が子供の頃ペナンの海は透き通っていて綺麗だったらしい。
    今、観光リゾートホテルが立ち並ぶフェリンギ辺りも1軒しかリゾートがなかったそうである。
    その頃、女性は未だモスリムが浸透していなくて、マチコ巻きはしていないし、民族衣装で美しかったらしい。
    ”シンガポール空港のスチュワーデスを見た事あるでしょう。ちょうどあんな感じですよ。”
    と、当時を振返って話しをしてくれた。
    私の場合、女性のモスリムスタイルは日本のズンドウこけしとイメージがだぶってくるのである。
    時々、マチコ巻きをしていない女性がいると、髪が美しくハッとする事がある。
    モスリム女性でもファッションの力はヒョットすると神様の力より強くなるかもしれないと思うのである。
    マレーモスリム女性がオシャレの為にマチコ巻きスタイルをやめたりする日がくれば、マレーシアは
    もっと騒動が起きているであろう。
    ”私の子供の頃は、中華系、マレー系、インド系の人達、皆仲良くしていましたが、今はモスリムで難しいです。”
    というKPのつぶやきが将来のマレーシアの難しさを表している様であった。
  
    私の1日の行動はお昼前にバイクに乗ってインターネットカフェに行き、次にどこかで昼を食べる。
    その後、大きなスパーマーケット、百貨店を隅から隅まで見て歩く。
    まず、クーラーが効いていて涼しいのと、何か面白いものはないか探して歩くのである。
    日本では絶対無いようなものがあると、これは一体何でどうやって使うものか考えるのが面白いのである。
    ペナン島内に大きなスパーマーケット、デパートはあちらこちらにある。
    私の入った事のある所では、ガーニー通りにあるガーニーパレスの地下スーパーマーケットは外人も意識した
    品揃えになっていて、又 その通り、外人客も多く入っている。
    日本食品も豊富にありペナンで長期滞在家庭には有難い所だろう。
    寿司コーナーでは、小指程の握り飯に、旨くなさそうなネタが乗った握り寿司が3個選んで3。90RM(120円)
    で売っていて、外人のオバチャンが3個買っている。
    ”そんなモン3個位では腹大きくならんがな。”
    と、思わず口から言葉がでそうであった。
    町の中心ではコムターとガマスーパーマーケットが揃っている。
    日本食品は輸入品なのか、現地商品に比べて高い。
    南側には、大量販売スーパー(倉庫型)マクロがある。
    ここはどうやらインド系で商品もインド輸入品が多く確かに安い。
    日本食材もこれだけ豊富にあれば、何でも作れるのだが一人だと量が多過ぎて困ってしまうのである。
    今日は、お好み焼きを作る事にし、お好み焼きソースにキャベツ、牛肉薄切り、鰹節を買って船で作る。
    小麦粉にカレー粉とベーキングパウダーを入れ、本ダシ粉末を水に溶かしてかき混ぜる。
    卵を沢山入れて、焼くのが美味しく作るコツである。(遊帆UFO流)
    マレーシア、タイでは、これに似た食べ物、チャパテイ ロテイ等あるのでお好み焼きもこちらになじめると
    思っている。
    何人かに試食して貰って調査をした結果ウマイと言われれば、道端屋台でお好み焼きをはじめたらどうか。
    価格は3RM(90円)までであれば、勝負できるのではないか等とお好み焼きの熱いのを口にほおばり、
    フォハ、フォハ言いながら、食べながら、一人で考えるのであった。

19日 K.Pに教えてもらった歯医者(Penan Dental Surgery)を探しにジョージタウンの北、ガーニー通りの方へ向かう。
    ペナンは一方通行の所が多いのに名前と大体の場所だけを聞いて探すのだから同じ所をグルグルと回る。
    大きな病院があり受付のオネエチャンに聞くと丁寧に地図を書いて渡してくれる。
    やっと探し当てドアーを開けると、美容サローンに間違えて入ったのかと思う程、洒落た作りで、
    医者も4人程いるようである。
    受付のオネエチャンに金冠が取れたのでつけてほしいというと、名前だけ聞いて待つ様に指示される。
    待合室の椅子もふんわりとして、前のテレビではBlite Smileという機械のコマーシャルビデオが流れている。
    歯に紫外線みたいな青い光をあてると、見違える様に歯が白くなるというものである。
    テレビを見たり本を読んだりしていると、先ほどの受付のネエチャンが名前を呼んでくれる。
    診察室もインテリアに凝っていて気持ちが良い。
    医者は小柄で温厚そうな同じ年代の中国系の人である。
    全部の歯をチェックして取れている金冠を再度つけてくれる。
    ”奥歯のインプラントは日本で治療したのですか?何年前です?いくらしました?”
    と、聞きながら珍しいのか勉強のためか他の若い医者にも見せている。
    ”インプラントの歯が上の歯に比べて小さいのであまり硬いものを噛まないように”
    と、アドバイスを受ける。
    料金50RM支払いこれで暫くだいじょうぶだろう。
    マレーシアの歯医者も症状と治療方法を説明しいつもニコニコしながらの治療である。
    歯医者は普通の医者よりカスタマーサービスという観点からみると進んでいる。
    ハーバーに帰ると、Isaacが既に到着し一息ついている所である。
    ”ハーイ。Mr.Lee 久しぶり。奥さんご苦労さんでした。”
    ”2年ぶりになりますかな。”
    麦茶アイスを飲みながら ここのハーバーとペナンの情報を説明する。
    数日後にはLah3が到着するだろう。

    インターネットカフェで久しぶりに日本のニュースをざっと見る。
    政治の欄をチェックしても相変わらず大した事はない。
    鳥インフルエンザの発祥源になった丹波の農家が自殺したというニュースがある。
    彼も被害者でありながら、その後の拡散処置を責められ、世間に申し訳ないという日本的解決方法を
    選んだようである。
    役人に叩かれ、新聞にも叩かれ、村八分になり、こうなれば世間へ顔向けができぬとばかりに自殺する。
    政治家がらみの大会社の汚職事件でも大抵、担当課長あたりが自殺して大悪人は闇に隠れてしまい、
    世間でも当たり前のように思ってしまう。
    実に時代劇を見ている様である。
    これとオーム麻原の娘が、どこの学校にも行けないと言う様なニュースも、法律問題にもせず、処理してしまおうと
    いうように思われてならない。
    根に共通の村社会制裁システムがあり法律以上の力を出す時、恐ろしく思うのである。

    Isaacが夕食を招待してくれる。
    久しぶりの韓国料理の味である。
    奥さんの作ったキムチにプルコギ、魚のフライ甘酢あんかけ、ワカメスープ、それに真露焼酎である。
    最近の韓国大統領弾劾の話からやはりヨットの話に戻る。
    ”何処へ行っても韓国ヨットが来るのは始めてだといわれます。”
    私の知る限り、現在Isaac以外に外洋クルージングをしている韓国籍のヨットは無い様に思う。
    レース参加とか記録挑戦とか言う趣旨でのヨットクルージングはあったかもしれないが、Isaacのように
    生活をしながら気の向くまま自分の為の外洋クルージングしているのは韓国では始めてではないか。
    旦那さんは自分のやりたい事だから文句はないだろうが、奥さんの苦労は大変であろう。
    家事全てが充分な環境で、できるのでない。
    水、電気、ガス 全て不足でスイッチをひねれば、充分使える訳でない。
    見知らぬ土地で食料とて思ったものが手に入らないのである。
    
    Bonbononでアンカーを降ろしていたイタリア人パウロとブラジル人アンドレアが到着するが彼らは
    ハーバーの外にアンカーを打ちデインギーでハーバーへ上陸する。
    やはりラテン系なのでエンリケとBonbononで毎日酒を一緒に飲んだそうなのでそれなら私とも兄弟みたいなものである。
    Isaacと5人で近くのモスリム海鮮料理の店に行く。
    Mr.leeの持ってきてくれたウイスキーをゴチャゴチャ喋りながら、最初は他の客に遠慮してボトルを隠しながら飲んでいたが
    最後の方は、ビンをテーブルの上に置き堂々と飲むので、いい加減空けてしまう。
    成る程、大人の子供パウロならエンリケと気があっただろう。
    私の名づけた急に出てくる黒雲(エンリケ雲)がIsaac パウロ Lah3皆その様に呼んでいるらしく自然と話の中に出てくる。
    この所、エニグマ同盟軍も3隻到着し、我が同盟軍も明日の朝Lah3が到着する予定なのでやはり3隻増え、
    ハーバーが急に狭くなったようである。
    これだけ船が集まれば、元からいる人にも声を掛けて、総合統一バーベキューパーテイでもするか等と考えるのである。

    メールで連絡があった予定到着10時、時間通りにLah3が入ってくる。
    最近急に繋留する船が増え、Lah3の繋留場所は中の奥に置かなければならない。
    狭い所を当たりそうになりながら、何人も手で船を回したり押したりしながら場所に落ち着く。
    奥さんも前から細かったのに長い航海のせいかもっと痩せて風に吹き飛ばされそうに見える。
    このハーバーにいるヨットもカップルばかりになってしまいシングルは私とK.Pだけである。
     そのK.Pも明日カリフォルニアに立ち、3〜4ヶ月帰ってこないらしい。
    そうなると、シングルは私だけになり、私は変態か異常者みたいに思えてくるのである。
    金田さんがバイクを借りたいというので、私のバイクの後に二人乗りで例のインド洗濯屋のオッサンの所へいく。
    私の友達ということで当然10RM/dayで契約する。
    このオッサンは顔だけ見たら、悪役ピッタリだが、親切で一応信用がおける。
    勿論値段のかけひきはインド人だから、何でも高めにいうが一旦決まった事は守る所がある。
    町中をざっと案内しガマスーパーで買い物をして帰る。
    
    タイで使っていた携帯電話は安物の為か、ここマレーシアでICチップの交換だけでは使えない代物である。
    最近は、カミサマとの通信は日本側携帯メールとHotmailでやりとりしているので、電話は必要が無い。
    これだと、カミサマでも簡単に孫の写真を取ってメールを送る事ができる。
    公衆電話は、ICの貼り付けたテレフォンカードが使える、
    それにプリペイドカードがありこれを利用すると、割安である。
    携帯電話はMotorola, Siemens,Nokia,Samsung等が目に付き、日本の企業名は珍しい事に目に付かない。
    誰でも携帯電話を持つ時代に、電話が無くても支障なく暮らせる私は幸せ者なのであろう。
    
    どうやら乾季から雨季に変わった様で、雨と雷が激しい。
    雨は狭い範囲に集中して降るので雲が通り過ぎると嘘の様に太陽が照りつける。
    風も弱まり暑い日になる。
    雷は迫力があり、お腹に響く様な振動がある。
    遊帆UFOは、避雷針をマストにつけていないので雷が落ちると被害甚大である。
    未だ如何すれば最善か考えが及ばない。
    見渡す限り海の中で雷に遭遇すると、運を天に任せるしかない。
    10マイル程先で海に雷が落ちたりすると、水しぶきか水煙か分からないが水が跳ねる。
    ヨットハーバーでは、遊帆UFOはマストの長さ10mなので、近くに雷の好きそうな高いマストがある為安全と思っている。
    雷は苦手である。
    雨季になると、西から大きな波がうねって天候も悪くなるのでプーケットへ行ってしまうか、ペナンにいようか
    迷っている。

    ペナンは買い物、食べ物、修理に関しては便利で毎日でも良い。
    ランカウイは景色が良く海もそこそこペナンより綺麗がその他は面白くない。
    私のユートピアは、ランカウイにタイ人、中国人、インド人、フィリッピン人、ベトナム人をもっと入れて町全体を活気を
    出してマレー人優先とモスリム政策をすて自由にする。
    そうして今のまま DutyFreeにすれば、私のビザ滞在期間も3ヶ月あり、酒は免税で安いし、食事は各国料理が
    安く美味しく食べられて(勿論豚肉もあり)、タイのサウナがあってマッサージもあり、適当にバーでも散らばっていれば
    フィリッピンバンドが軽快な音楽で楽しませてくれて言う事なしである。
    ゴルフ場も2〜3箇所あるようだし、各国民族舞踊と音楽ショウーをやれば面白い事になる。
    こんな事になれば、アジアのハワイとして人気観光地になるであろう。
    世の中そうはうまく思い通り理想の所は見つからないので、自分が動くしか方法が無い。
    それでペナンで食べ溜めをし、ランカウイで酒を買い溜めし、プーケットの水の綺麗な所を楽しみ、ゆっくりサウナに入って、
    マッサージをしてもらい買い溜めしたマテイニーを飲んで、寝溜めをしていると、タイでのビザ滞在期間は1ヶ月なので
    またランカウイ、ペナンという事で行ったり来たりする訳である。

    去年だったと思うが、琵琶湖でヨットの転覆死亡事件があった。
    ニュースに大きく取り上げられ、原因究明調査等行われたらしい。
    それを受けて今年から琵琶湖上のプレジャーボートに乗る全員がライフジャケット着用というお節介な法律が
    できたらしく、着用していない者には罰金刑が処せられる事になったらしい。
    日本の役所は自分の権限内の事件が起こると、報道機関の”何故監督不行き届きか?”と言う声をバックに、
    新たな権限と権益を拡げてくるのである。
    子供が琵琶湖に遊びに行く時に
    ”ライフジャケットをしなさいよ。しないで遊ぶと晩御飯は無しよ。”
    と、親が子供を脅しているみたいなもので国民をどうし様も無いバカガキ同然と思っている。
    何かあったら親の責任という大義名分を立て権限権益を広め予算を増やす昔からの手法である。
    元々、船に乗るには免許が必要でそれに船検も2年毎に行っているではないか?
    もし権益という言葉にご不満なら免許料と船検査費用は公務であるから無料にして貰いたい。
    (免許制度ができた当初は、反発を避ける為、その時に既に船に乗っていた人には無試験、無料で
    与え、慣れさせて後ジワジワと縄を絞るという方法でうまくやってきましたと言う声がありそうです。)
    これ以上何故役所の干渉が必要で、誰が、免許を出したのか?
    免許を与えるという事は、その者は安全航行できると認めたのであるから、後は自己責任であろうとは
    お役所は言わないのである。
    免許とは所詮その程度のもので一応の目安ですとはお役所の権威に関わる事なので、そうは言わないで、
    その代わりにこれ幸いに権限を広めようとする。
    この事故がライフジャケット不着用の原因であると思い込み、又、込まされている振りをしているバカ&欲ボケ政治家様か
    ライフジャケットメーカー天下りポスト確保の為のお役人様が国民安全の為に考えて作ってくださった有難い法律であり
    この法律のどこに文句があるか?というお叱りが聞こえて来そうである。
    日本国中天下りが横行しているがこれは汚職そのものでありながら誰も文句は言えない。
    現在お仕事をさせてもらっている企業からは口が裂けても言えないだろうし、有難く天下って貰わないと、
    現役後輩お役人さまにごねられたら終りである。
    現役後輩お役人様はいつか自分の歩む道なので、ちょっと変かな思っても、皆で汚職をかばいあう心強い仲間意識がある。
    どこかで、一人位天下りの為不公平人事が行われ自分の人生損したから訴えるという人が出てこないものか?
    ”こんな事いまさらオマエに言われなくても、皆知ってるし当たり前やないか、長いものには巻かれろや。”
    と言うのが怖しいのである。
    脇道が長すぎたが、本当に事故防止を考えるなら、いっその事、琵琶湖&海の全船舶航行許可制にするべきであろう。
    (当局から、”最後にはそうするわい。”という声が聞こえてくる様である。
    そして、最高速度制限を5ノット、勿論夜間航行禁止、チョットでも風が出て天気が崩れそうな時も航行禁止、
    ライフジャケットにシュノーケル、水中めがねは平時でも常に着用、(勿論商船、漁船、客船に乗る全員に適用される)、
    未成年者の乗船禁止、成人でも5マイルの遠泳免許保持者のみ乗船許可(豪華客船でもタイタニックのような事故が
    あるから)、レーダーにGPS 水深器は当たり前、ライフラクトに無線装備、ついでにイーパープも乗員各員に装備
    しなければ航行禁止、何よりも全船舶を再船検査を厳しくし実際に転覆させて沈まない不沈艦のみ航行許可
    (お役人様が船の図面を見て不沈艦かどうか判断するのは難しい為、自動車は壁にぶち当てて破壊検査をやって
    いるから船も不沈検査というのがあって当然でありここまで徹底してやるべき)
    を与えると言う様に法律改正(or悪)すると、いっその事すっきりして、航行できない船が増え目障りなプレジャーボートに
    古い貨物船、小型漁船、大型タンカーが一気に減って、海難事故も無くなり、海も綺麗になり、魚も取りすぎにならず、
    全て良しとなっていいんじゃないですか?
    日本に来る全船舶にも国際慣例に反して日本の法律をかぶして適用し外国船舶であろうが、入港と同時に船舶を
    転覆させ調査する位の覚悟で望んでもらいたい。
    それでも事故責任を問われて困ると言うのなら、全船舶航行禁止及び海での水泳禁止措置にすれば海難事故は
    なくなるのではないでしょうか?
    悪乗りついでに、飛行機にも法律を拡げて、特に乗客にはイーパーブ付きライフジャケットとパラシュートとヘルメットを
    各人常備装着しなければ飛行機に乗せないし、機内で外せば罰金刑にしてしまうのが効き目があってよいでしょう。
     けれど、一気にここまでやると、さすがに反響反発が怖いので、今回はここまでという事であろうか。
    お役所は上記のような措置をして全責任を持って航行許可し、事故の全責任を負ってくれる覚悟があればよいのである。
    プレジャーボートが出るたびに、警備艇が伴走し事故が起これば即救助するという安全制度であれば八方めでたしである。
    それより、警備艇がプレジャーボートを引き綱で連ねて仲良く海のレジャーを楽しむという制度はどうでしょうか?
    これなら、子供が琵琶湖へ遊びに行くのに親同伴スタイルで文句は無いだろう。
    (何?、そんな事したら海のレジャーにならん?いや、レジャーみたいなもん屁のようなもんで人の命の方が大切です
    と言うのが正論で、命よりレジャーですと言う奴は気違い扱いで、誰も反対できないのであり、これが大義名分の威力である。)
    ここまでせずに、判断責任は船長に任せておいて、なおの口出しは無用である。
    船に乗るものは免許等あろうとなかろうと自己責任に決まっている。
    誰もいない所で誰が助けてくれますか。
    全ては自分の力しかないのである。
    船長の判断ミスで船は沈む。
    それだけに、全責任を負って船を走らせる。
    船長は死んでも、クルー乗員は助ける覚悟がいるのである。
    静かな海では、船長は飲んだくれでも、いざとなれば、一人の孤独な決断が船全部の運命を左右するのである。
    誰かと相談し責任を分け合う事はなく何処までも船長の全責任でありそうでなければ船はどうなるか分からない。
    乗員がその船長を信じられないならまずその船に乗らないことで、乗ったからには船長の決断の元、行動する、
    それが、船乗り根性である。
    遠く離れた海にいる船の船長より強い権限を持とうとし、何処までもお節介を焼く必要が何処にあるのか。
    (これがわし等の飯の種やがなと言う声がしてきそうである)
    この規制取締りも文句の出にくい所からいつもやり少しずつ縛っていき気がついたら誰も抵抗できなくなっている
    という、ずるいやり方である。
    事故の件を取り上げてこのように法律を作るなら、何故海の定置魚網を許すのか?
    海岸線から5マイル位の所まで定置魚網が張ってある所など全国至る所にある。
    しかも、4級免許資格者の航行範囲は海岸線から5マイルまでである。
    網に引っかかり事故のおこるのは当然である。
    この法律も船も海の事も知らないバカが作ったとしか思えない。
    5マイルだったら海岸線に近いから泳いでも帰れるから安全であると浅知恵を出したに違いない。
    こ浅知恵の主に5マイルから、泳いで海岸まで戻ってみてもらいたい。
    免許のランクで航行範囲を決めるバカドモが未だに色々と石頭を捻って法律を作っているのだろう。
    海では定置網にスクリューが引っかかり転覆死亡事故など起こっているではないか?
    琵琶湖では過去2〜3件、定置網に大津花火大会の時に引っかかり転覆死亡事故が起こっている。
    これら定置網漁師には昔からの漁業権を主張され、団体としても纏まっていて政治家先生方も手が出せないらしい。
    (民主主義というのは数の多い所の意見が数の少ない所意見より優先すると言う事やから、纏った団体から寄付と
    票を貰ってその団体の利益になるようにするのが政治というもんや、悔しかったら纏って大きな声出してみろ、
    票と政治献金してみろ、纏りもせず声も金も出さない奴は相手にしないと言う声も聞こえて来そうである。)
    それで今は大津花火大会の時はプレジャーボートの方を航行禁止にして定置網はそのままになっている。
    文句のでないまとまりの無い遊びのヨット、モーターボートの人達に、態の良い大義名分を押し付けて
    責任回避しているわけである。
    これでは、片手落ち、理屈にあわないのではないか?
    (オマエには理屈にあわんでも、上記の様にチャンと民主主義になっているのじゃという声も在りそうである。)
    そこで全国のプレジャーボートに乗り法律を守る人はライフジャケットを着用しないで海にでたら
    捕まるのを待つのでは無く、お目こぼしを期待するのではなく、海の男&女の誇りをかけて潔く、海上保安庁か
    警察に自首するようにしましょう。
    こんなお節介な法律等、無視して見つからんようにしてたらええのや、等と姑息な考えは捨てましょう。
    出来た法律はどんなバカなものでも、キッチリと守らないと法治国家(バカな法律作り放しの放置国家ではない。)
    ではなくなると思います。
    海上保安庁もマイル、フィートの使用は法律違反ですから、KMとMで表示し考え話すべきです。
    現行尺貫法禁止法律に違反しているのではないかという声も聞こえてきます。
    本来、日本の文化はヨット、ボートで遊ぶ事を認める下地が無い貧しい文化である。
    その為、青少年育成の為とか、スポーツ振興等、教育と言うこれまた大義名分がないと、ボートもヨットも繋留も
    させたくないし湖面を航行、遊びも利用もさせたくないというのが、本音である。
    日本は益々、窮屈になり何でもかんでもお役所の規制が行き届き、最後は生まれるのも喋るのもオシッコするのも
    死ぬのも許可制になるであろう。
    お役人様も決まった法律には、皆くそ真面目に仕事をし自分で自分の首を絞めていっているのが
    分からないのである。
    未だに大本営の命令通り、玉砕進攻作戦行動中である。
    もう一度、マッカーサーが出てこない限り何も変わらない日本になってしまたのか?。。。。。
    余りくそ真面目にならず、あそびのある人生にしましょうという手前勝手なプータローのぼやきである。
     
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