7月 
帰国すると色々と問題発生である。
まずは清滝で家族でバーベキューは良かったが、孫に
”一寸ええとこ見せよ”
等と思い冷たい川で泳いだ為、風邪をひいてしまった。
咳と痰がしきりに出て、声が全く出なくなる。
次にパソコンが1台液晶画面のバックライトが壊れてスクリーン表示されなくなった。
修理すると3〜4万円はかかるらしい。
それならと、思い切って新パソコンを買ったまではいいが、OSがWindowsVistaである。
これに慣れるのに一苦労する。
次の大事件が、帰国して2日目の夜10時頃寝ていると、
”お父さん、大変や、天井から水が漏れてる。”
”大雨でも降ってるんか?
と、外を見ても雨が降っている様子はない。
見ると、確かに風呂場の天井から水がボタボタ落ちてきて、ザーザーと水の音がしている。
”こりゃ、壁の裏の水道管が破裂してるで。”
早速、水道の元栓を閉めるが、下の階にまで漏水したのである。
後の始末が大変である。

どうやら痛風まで出始めたようで、最初の症状である左足関節がガクガクで痛くて歩くのに苦労する。
近くに桂病院があるので、そこの近くの薬局で症状を言うと、
”医者の指示がないと薬は出せません”
と、断られる。
薬局の人達は薬科大学を出てこの仕事をしているのに、医者の指示通りしか薬を出せんのなら、何の為の勉強だったのか?
腹立ちまぎれに,カミサマに報告すると、
”そりゃそうやわ。それに桂病院へ町の医者の紹介状無しに行ったら、5千円余分に取られるで”
”町の医者の方では、タダで紹介状を書くわけないわな。結局、患者をあちらこちら引き回し
できるだけ医療費を取ろうという訳か”
全て医者側に有利、患者側に不利というシステムらしい。
ペナンの医者と大違いである。
いっちゃんの山でお昼を何か作って食べようということになった。
ここは西山の山裾の竹やぶで、小さな川も流れている。何年か前に竹を切りだして組んで縁台を作ったが、その後木の上に京都市内を一望できるツリーハウスをつくったので、ここへ食べるものを引き上げて食べることにした。
昼飯はそば打ち名人が、ダッチオーブンを使っての薬膳粥である。
味はペナンの中華粥そっくりである。
食後は小さな川の上流に小さな滝があるので、それを何とか前面に引いて頭の上に落ちるようにしようということで10分程登っていく。
水は甘くおいしい。
子供の時代、隠れ家を作ってみんなで遊んだ時の様に面白いのである。

久しぶりに近所のショッピングセンターに出かけてみる。
私と同世代の男性が沢山休憩ベンチに腰かけて、コンビニで買ったらしいオニギリとお茶を出して食べている。
どうやら、1日の大部分をここで過ごしているらしい。
退職して自分の身の置き所を見失わないで欲しい。
今こそ、自分の人生を取り戻すときである。
今まで家族の為に働いてきたのだから、これからは自分の為に何かするか、或いは自分の為に何もしなくても良い筈である。

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     第91番 日本でひとりごと

2008年7〜8月