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75番 ペナンでどうするか考える 2005年8月
18日 帰国して はや1ヶ月が過ぎてしまった。
琵琶湖の船も無くなってしまったので、外出といえば図書館通いである。
一度に10冊も借りる事ができるが、雑誌類は借り出す事は出来ない。
普段は世間のニュースから遠い所にいる私にとって、最近の衆議院解散による、政治の
動きは、どのドキュメンタリー、バラエテイ番組よりも面白いものである。
今回の選挙は、争点がハッキリしているので有権者の意思が反映される新しい
選挙になるかもしれない。
それにもう一つ、景気が回復してきたのに加えて、インターネット株取引による
個人投資家が増えて、株式が活況を呈している事である。
インターネットによる株取引は、パソコンから手軽に株の売買が出来るというメリットが
投資家を増やしているのであろう。
アメリカの個人デイトレーラーブームが日本にやってきたようである。
ペナンに戻れば、情報の洪水から離れ毎日単調な日々が戻ってくる。
暫く船から離れていた私は、体がムズムズするのである。
波の揺れ、風の音、360度海と空だけの空間、そこにある開放感と自由にドップリと
埋もれてしまいたいのである。
船の生活はどこか遊牧と似ていると思ったので、船の名前を遊帆と名づけたのであるが、
定住地を持たず、持って行けるものは限られ、不自由な生活を強いられながらも、草原と空だけの
空間を移動していく、それに何の意味があるのかという疑問すら意味の無いものになってしまう
モンゴル人遊牧生活が私の遊帆生活なのである。
しかしながら、次に何処へ行くかが問題である。
ペナンのインドネシア領事館でクルージングビザの許可がおりるかどうかによる。
許可がおりれば、南下してカリマンタン島とジャワ島の間にある小さな島々をホッピング
しながら、バリ島の近くまで行きたいところである。
21日 今回はクラルンプールで国内線乗り換えである。
乗り継ぎ時間が20分しかなく、広い空港内をマラソンをしなければならない。
汗をかきながらゲートに到着すると乗務員は急がせる様子は無い。
出発予定時間を30分もオーバーしてゲートが開く。
ここクアラルンプールはモスリムの国であるからマチコ巻きの女性が多いのは当たり前である。
その中に頭から足まで黒尽くめで目だけを出した女性二人が本人確認を受けている。
乗務員も目だけでは本人確認が難しいのであろう何度も目をみている。
宗教上の理由からベールを取ってくれともいえないし体を触るわけにもいかないので、
腹に爆弾を巻きつけていても分からない等と、物騒な想像をしながら無事ペナンに到着である。
22日 遊帆UFOは外見は問題なしである。
2つ折り自転車を組み立てタイヤに空気をいれて、ジョージタウンにシコシコ内臓モツ麺を食べに行く。
藤山直美似のいつものオネエチャンが肉やら内臓を切っている。
スープは牛肉味であり、米でできた白く平べったい麺と小麦粉でできた黄色い麺の2種類がある。
そこに、牛のすね肉、筋肉、胃、腸、牛の脊髄等を湯がいて臭みを取り除き旨みだけをだしている。
大8RM240円と小6RM180円の2種類がある。
麺無しで、御飯を注文して食べるのも旨いのである。
23日 クオさんの所にバイクを借りに行く。
正面に小さな島(Jerajek)がありリゾート開発が進み人の行き来も多くなって、飲料水の海底パイプを
島まで設置する仕事の手助けをしている。
島は最近までは 殆ど開発されていなかったので野生猿等が多く住んでいる。
動物好きのクオさんの奥さんは迷い子猿を政府の許可を得て育てている。
日本猿に似ていて群れをつくり、体毛があり小型猿である。
猿にとっては、領土侵略された形であるが、人間世界の様に戦争を起こす事も国連会議に提訴
する事もできないので、時々、餌を掠め取りに泥棒猿になるか、歯を剥き出して人を威嚇する
テロ猿になるしかない。
大多数のおとなしい猿は、人間の恵みを受けて細々と生かしてもらい、観光資源の一端を
担う事になるのである。
お昼はモスリムカアサンの所でマレー料理を食べる。
以前は同じようなレストランが20軒程が味を競っていたのだが、美味しくて安い店にお客が
集中した結果、今は半分以下に淘汰されてしまった。
私の贔屓のモスリムカアサンの店は中でも味は一番良く、昼時になると20人位のお客が
オカズの台の前に並ぶのである。
30種類位の様々なカアサン手作り料理が並べられている。
お皿に御飯を乗せてもらい、自分の好みの料理を皿に乗せていきレジー担当のオバチャンに
見せると、適当に値段をつけてくれる。
私の場合、いつも3〜4RMである。
お昼は手で食べるのが普通の様で、指先で御飯とオカズを混ぜ合わせて摘んで食べると
格別の味である。
若い綺麗な女性が指先で摘むようにして口に運ぶ姿は何故か風情があるのである。
飽きの来ない味付けで、野菜も豊富にあり、1日一度ここで食事をすれば、栄養のバランスは
問題無しである。
マレーシアノかき氷(アイスカチャン)
ハーバーの近くにペナンモスリム(USM)大学がある。
外から見ると甲子園球場が3つか4つ分位の広さに見える。
大学敷地に入って直にモスリム礼拝堂が男女2棟立っていてコーランの祈りを流す高い塔がある。
敷地の奥に進んでいくと、大きな舞台のある講堂があり、中から民族音楽が聞こえてくる。
思い切って講堂の中にはいると、インドネシア、タイ、マレーシアの大学合同フェスチバルを
やっている。
今夜は各国の民族舞踊と音楽を披露しているようである。
前に座っている女子大生に聞いた所によると、今年で8回目で1週間程、セミナーを開いたり、
バレーボール、バドミントン、サッカーの試合をしたりするらしい。
次世代を背負う若い人々が国を越えて交流し、理解を深めるのは良いことである。
日本では伝統文化を捨て去りがちであるが、文化と一緒に日本人の心も捨てているのかもしれない。
ジョージタウンの北側はガーニープラザというショッピングセンターがある。
中央の舞台でミスガーニープラザコンテストが開かれていた。
20歳代のモデルの卵が20人程出場している。
いづれ劣らぬスタイルのよさであるが、ここマレーシアはモスリムの国なのに
こんなに肌を露出して、マチコ巻きもなして腰をくねらせて歩いてアッラーは怒らないのかと
心配になる。
周りの客を見回してみると、圧倒的にマチコ巻き女性は少ない。
マチコ巻き女性と、目だけ出した黒ずくめのモスリム忠誠女性は遠くから眺めている。
女性の美を追求する心とモスリムの教義がいつかぶつかるに違いない。
私の予想では女性の美を追求する力の方が強く、モスリムアッラーは妥協を強いられる
事になるだろうと思っている。
子供参加のゲーム
31日 今日はイギリスから独立したマレーシアナショナルデイらしくチャイナタウンもリトルインデイアも
殆ど店を閉めている。
道路を走るバイクも車もマレーシア国旗をはためかせながら走っているし、男の子供達は
自転車で国旗を後につけて走っている。
他民族国家らしく色んな民族毎にお祝いとお祭りをしている。
単一民族国家といわれている日本と違って、マレーシアは国家という意識がなければ
纏り難いのかも知れない。
9月1日 琵琶湖で泳いだ時に耳に水が入った事がきっかけで、耳の鼓膜に穴を開けてしまった。
日本帰国中に医者に一度行っただけでペナンにきたのだが、少し悪化した。
ジョージタウンの北側 ブーマ通りに総合病院があった。
中は明るく、コーヒーショップからレストランまであり、勿論耳鼻科もある。
医者に病状を告げると、耳の中に入る小型カメラをテレビモニターに写して見せてくれる。
治療後、再度どのように治療したか説明と耳の中の映像を見せてくれる。
耳の点滴を貰って治療はおわりである。
前に、この病院の近くで歯の治療をしたが治療した所は未だに問題無い。
クオさんが政府払い下げの木造船(12m程)を180万円位の値段で買ったらしい。
”オバタ、この船で島クルージングの商売をしようと思っている。”
”その為には、一度タイの造船所で揚げて船体の水漏れから直さないと無理やで。”
彼は船に詳しくないので無茶な投資というべきであろう。
私の見た所、カンタン造船所で100万円位かけて直さなければならないだろうし、
客商売用には小さすぎるしスピードがでないように思う。
最近は電話どころかイーメールさえめったに来ない状態なので携帯電話を持っていない。
毎日、インターネットカフェへ行くのだがこれがなかなか面倒なのである。
そこでマレーシアのインターネットと電話を調べてみた。
電話はケーブル回線と携帯電話回線がある。
インターネット接続はケーブル回線からルーターで近距離ワイヤレスで結ぶ方法と、
携帯電話回線からブルーツースワイヤレスで結ぶ方法の二つがある。
コーヒービーンズとかスターバックス等へいくとワイヤレス接続を解放しているので
ワイヤレスアンテナさえあればインターネットを利用できる。
自分の回線を持つとインターネット接続は一ヶ月120RM(3000円)で無制限接続できる。
その場合、回線を契約しなければならないが、外国人は1500RMを保管金として
預けなくてはならない。
そこでクオさんに頼んで彼の名前で契約する事にした。
携帯回線は3社(DIGI CELCOM MAXIES)程あるらしいが、DIGIがエリアが広そうである。
インターネットに接続できると、インターネット電話を使えるので日本のインターネット会社と
契約すれば、マレーシアにいながら月200円基本料、3分間9円位で通話できる事になる。
携帯電話はSIMカードを入れ替えればアメリカとアジアでは日本を除くどこの国でも使える。
何故日本だけが違う方法なのか分からない。
ここJabatanハーバーは現在空いている繋留場所は無い。
繋留料金が安い為一度繋留するとなかなか出にくくなる。
私も、もう1ヶ月繋留する事にした。
3ヶ月程留守にしていた間に新しく入港した船が4隻程いる。
そのうちの2隻にここで生まれ未だ1ヶ月にもならない赤ちゃんがいる。
2隻ともヨーロッパ系カップルであるが、赤ちゃんは未だ50CM位である。
クルージングをしながらの子育てヨットは海外ヨットでは良く出会うのである。
このハーバーの古顔になったENIGUMA夫婦も今年末に英国に戻り、1年間働いて
お金を稼いでくる計画と話していた。
ここJabatanハーバーは民間経営でないので利益を考えていないのかもしれないが、
常に50隻程繋留していて満杯状態なので結構利益はでているのであろう。
メーター当り9RMx50x平均10m=4500RM(13万円)
モスリムの中にも色んな宗派があるらしいが、中でも暑い中黒ずくめ女性は逆に
良く目に付くのである。
頭のスカーフから足の先までズンドウ姿で体形等わからないし、顔は黒のベールを
しているので目だけしかでていない。
彼女達は一体どうやって食事するのか興味があってKFCで食べている所を盗み見をした。
なるべく隅の方に席を取り、ベールはとらずにベールを揚げて口に入れている。
同じ宗派の女性が集まれば、誰か区別がつかないから旦那さんが手を引いて家に帰ったら
違う奥さんだったという様な笑い話はないのであろうか。
今の世の中携帯電話を持っていないというとかなりの変人か寂しい人と思われかねない。
私も人並みに携帯電話を手に入れたのはよいが、未だに呼び出し音を聞いたことがないのである。
発信専用とインターネットモデム専用となっている。
インターネット接続は月極め100RMで使い放題なので、充分元は取っている。
この携帯電話はカメラ、ビデオ撮影、ラジオ、音楽受信からマレーシア内だとテレビ電話にもなるらしい。
一度に大勢仲間で喋る事もできるらしいので若者が必需品とする意味も分かるのである。
どこまで進化するのであろうか。
もしモニターが眼鏡を掛けて見ることができるようになれば、コンピューター丸ごとが腕時計のようになり
どこでもワイヤレスでインターネット接続をカバーして、テレビからビデオまでが携帯電話の中に入るだろう。
さてその様な世の中になれば人類にとっては、今 テレビやラジオが当たり前の様に
この様な事も当たり前に思うはずである。
そんな世の中はイヤやという人は私のようにヨットライフをすればよいのである。
すくなくとも選択肢がふえるのは嬉しい事である。
わが愛自転車で昼御飯を食べに行こうと自転車を起こした途端に前輪がプシューという音と
共に凹んでしまった。
何というタイミングの良さというか悪さというか。
ハーバーから修理ができそうな所は歩いても、20分はたっぷりかかりそうである。
生憎とお天気は大変良い。
自転車を押しながら、日照りの中を人に聞きながら自転車屋を探す。
屋台で旨そうに昼飯を食っている中華系オッサンに聞くと、前の家を指差してくれる。
しかし看板も何も出ていない。
昼飯オッサンは、手を振って中へ入っていけと言っている。
中からは若いニイチャンがでてきて、
”OK任しとき”
”前で昼飯食ってる”
昼飯はさっきのオッサンが食っていたオカユと冷たいデザートである。
冷たいデザートは色んな物、豆類、米、果物、ゼリーを好きな物だけ椀の中にいれて
氷と冷たいシロップをかけたものである。
昼飯を終ってパンク修理ニイチャンに古いチューブを見せてもらう。
ゴムがしわしわになって縦に破れている。
”ニイチャン、何でこんな事になるんや。”
”多分、長い事使ってなかったのと違いますか。”
そう言われると思い当たる節があるのである。
それにしても歩くのと自転車では随分と違って楽である。
欲を言えば、電動自転車でソーラーパネルで充電できる様になれば、この様に
お天気の良い地域では強力な足代わりになるであろう。
ウナギドンブリ
耳の病院に行くのが3度目である。
ジョージタウンの北側までハーバーから片道10Km以上はあるだろう。
海岸沿いの遊歩道が終わると、市内は車とバイクの危険地域をすり抜けて走る。
沢山の一方通行規制があるが、自転車では無視して逆行しながら一番近道を選べる。
市内もはずれになると大きな木が両側に植えられていて自転車で走っても木陰は涼しいのである。
病院で診察券を渡すと
”予約時間外ですがこの診察券をもって看護婦の所に行きなさい。”
成る程、次回診療日時が書いてあった。
”今度、14日に治療して終わりです”
とのドクターの有難い宣告である。
料金支払い受付カウンターへ行くと明細書を出してくれる。
登録料; 5.00
診察料 40,00
治療代 38.00
施設料 13.00
合計 96.00
約2800円位である。
受付カウンターのお姉ちゃんにマレーシアは保険制度があるかないか聞くと、
無いらしく、外国人の私とマレーシア現地人と料金は同じという事である。
何だか得したような気分になるから不思議である。
マレーシアの物価から考えると高額だが、この金額なら日本では自己負担分の支払い位であろう。
日本で保険がなかったら、これ位の金額では済まない筈である。
保険医療制度で自己負担治療費が少なく全体の治療費の高額を問題にしなかったつけが
今頃問題になっているのである。
これからは民間の掛け捨て医療保険に入っておいて、マレーシアで治療するという事に
すると、良いのかもしれない。
英語の不自由な人は最初に通訳を呼びましょうかと聞いてくれる。
私の学生の頃は、スエーデンかデンマークかの国は医療費全額国が負担していて
日本も将来そのような国になりますという話はどっかに吹っ飛んでしまっている。
こんな事になるなら、マレーシアの様に自己責任というふうにしておいてくれれば、
分かりやすくて良いかも知れない。
治療を受ける側は民間の医療保険を自分のサイズに合わせて選べば良い。
そうすると、医療側も国の補助がなくなるから、腕と治療費の競争になる。
インターネットの行き渡る世の中では、病院、医者も審判されるだろうから、
日本の一部医者屋と化した医者は生きていけなくなる。
インターネットの接続が遊帆UFOから可能になり繋ぎ放題定額なので、インターネット電話を
利用することにした。
ウェブサイト http://www.skype.com/intl/ja/ にアクセスすると無料のスカイプツールを
ダウンロードできる。
スカイプにサイインしてIDを登録すれば、世界中無料で電話ができる。
色んな無料IP電話がありそうだがスカイプが音声明瞭の様である。
私のHPを見ている方はスカイプをダウンロードして私のIDを登録して電話を掛けるなり、チャットメールで
メッセージを送ってください。
私のID:ufoboatです。
左は海、遊歩道
選挙は自民党の圧勝に終わったようである。
今までは、時々英字新聞を買ってニュースを見ていた程度だったのが、今では遊帆UFOにいて
パソコンテレビニュース(FNN)を見ることが出来る。
今回の選挙は歴史的転換点になるかもしれない。
一部地域は相変わらず地域利益誘導の古いタイプの議員が勝ったようである。
地元に利益を持ってきてくれる先生であれば、犯罪をおかそうが、知性も教養もなくても良いという
まるで、ケ小平の言葉を借りれば白い猫でも黒い猫でもネズミを取る猫は酔う猫だというような
ものである。
勿論、ケ小平のいうネズミと日本の利益誘導先生のネズミとはスケールと、その観点が多いに
は違っているが。
それでも、選挙のあり方が変わり、選挙民も自分の1票が政治を変えることができるという
手ごたえを感じ取ったかもしれない。
今日は、フィリップとその家族とクオさんの家族でペナンの南端にある海鮮料理を食べに行く。
フィリップは電話とパソコンで色々とお世話になったのである。
息子は5歳で英語で喋ることができるし勿論福建語も家族と喋っているようである。
日本もこれだけ教育程度が進みながら英語を実用的に会話に利用するというのが
何故へたなのであろう。
好き嫌いに、かかわらず英語が世界共通語になっているのは間違いの無い事実である。
道具の一つであるからには、できるだけ自由に使いたいものである。
かく言う私は文法は無茶苦茶で単語を並べるだけであるが、結構通じるのである。
今日は海岸に建てられた殆ど青天井のレストランでの食事だが味は良く値段は
ローカルな人相手の為安いのである。
食後、5歳の男の子と手を繋いで海岸へ行き、小さなカニを追っかけまわす楽しいひと時を持った。
私の孫は未だ2歳だがあっという間にこの子位になってしまうだろう。
今日は遊帆UFOの係留場所の1つ置いて隣の船の旦那さんが誕生日という名目で
バーベキューパーテイをポンツーンでするとの連絡がくる。
この船はカリビアン諸島からきたカップルでペナンで2週間前に赤ちゃんがうまれたばかりである。
ヨットマンのパーテイは自分勝手に自分の食べたいもの飲みたいものを持ってきて
ただ一緒に喋りながら食べると言うだけである。
直火で焼くと、火の前にいなければならないし、焦げたり生焼けだったりするので、
今日の私のメニューはダッチオーブン風鉄鍋に底に直接中の物があたらない様にネット敷き
その上に塩コショウした鶏肉とジャガイモを入れて火の上に置くだけである。
この方法だと焦げないので何も手を加えずとも勝手に料理ができる。
桜チップ等スモークできる木屑をいれるとモット旨くなるだろう。
各船から12人程が集まって勝手に喋って勝手に解散である。
いつもの事だが、皆さんカップル参加でシングル参加は私一人である。
海外で生活をしていると、本に飢えてくるのである。
今回、船に戻る時も、ブックオフで安い本を沢山仕入れて持っては来たが、読んでしまうと
ジョージタウンのインド人経営の本交換屋へ持って行き本を探すしかない。
大きな交換所なら結構、読みたい本もあるのだが、何度も通ううちに読む本がなくなるのである。
そこで、インターネットで探してみたら、パソコンでダウンロードして読めるサイトをみつけた。
Σブックというサイトは、作者、本数も充実していて価格帯が400円から500円といった所である。
次は電子書籍貸本屋 TimeBookTownというサイトでこちらは60日間が経てば読めなくなるというらしい。
値段は貸本だから、ダウンロードよりも当然安い。
私の場合は、貸本で値段さえ安ければ十分である。
欲を言えば、目が疲れなくて軽いメガネ型のパソコン画面を早く何処かのメーカーが開発して
くれるのを願うばかりである。
そうすれば、どんな場所でも本が読めるし、寝転んでも本が読めるようになるし、焦点の問題で
画面を大きな画面にすることは可能であろうから、勿論文字も大きくできるから老眼鏡無しでも
本が読める事になるだろう。
電子書籍であれば、紙を使わないので地球環境にも良いだろう。
今回この2つのサイトしかチェックしていないが、困ったことに本を読むのにそれぞれ違ったソフトウエアーを
インストールしなくてはない。
この分野が未確立、試行錯誤中なのであろう。
将来は共通ファイル標準化されるだろう。
今までの有名作家の場合、出版会社との契約とか権利がある為であろう、未だ書籍が充実していない。
その為この新業界は素人新作家の発掘に力を入れている。
電子出版となると、印刷する費用リスクはなくなるから、誰でも作家になる時代がもうすぐやってくるのである。
私の様に、すぐに本を買いにいけない所にいる者にはありがたい事である。
出版業界も大きく変わりつつある事を実感するのであった。
TESCOスーパーマーケットノレストラン
今日は、旧盆でアジアの国々はお祭りである。
ここペナンも中華系が多い為、町中で月餅饅頭を売っている。
中身は、卵、小豆餡、ゴマ餡、松の実入りと、沢山の種類がある。
それを綺麗な箱にいれて、交換し祝うようである。
中国人は中国文化を大事にし受け継いでいく。
ペナンの街中にNyonya料理という看板が見られるので、試しに入ってみる。
店の女主人は中華系で、説明によると、中華とマレーの文化の融合を目指していますとの事である。
”それじゃ、Nyonya料理には、豚肉料理はないのですか?”
ありますとの事である。
試食した所、中華料理にマレーのスパイスを採り入れたもので主にカレー味になっている。
中華料理は、中華でありながら、どんどんとそこの土地に合わせていくという一面もある。
日本料理は、拘りすぎて成功しているレストランは少ない。
例外は、回転寿司位ではないだろうか。
ペナンにも”丸金寿司”なる回転すしチェーン店があるが、ねたも味も現地に合わせている。
日本で長年修行した寿司職人からみると、
”そんなもの、寿司といえるか。”
と、言われそうな面白いものがある。
インターネットWEBサイトで、無料翻訳サイトを見つけたのである。
英語、中国語、韓国語を日本語に勿論その逆も翻訳してくれる。
早速、Isaac 李さんに韓国語に翻訳したメールを送り、間違いなく翻訳できているかどうか、
尋ねると、ハングルで返事が返ってきたので、再度翻訳してみる。
私の書く原文が正確な日本語であれば、翻訳した韓国語は十分意味が理解できる様である。
このサイトは、ホームページ丸ごと韓国語に翻訳してくれるサービスもあるので、旧トップページ
http://www.eonet.ne.jp に、それを貼り付けたのである。
韓国釜山ヨットハーバーの友人、知人に連絡したので、これからは出来るだけ正確な日本語を使うように
しなければならない。
便利な翻訳サイト
http://www.excite.co.jp/world/korean/web/
ペナンの中華系マレー友人のフィリップに、韓国語翻訳Webサイトの話をすると、中国語も貼り付けては、
どうか、とのアドバイスである。
中国語も、英語も翻訳ツールを貼り付ける事にした。
文法の違うこの2つの言語は難しく、意味不明になるのではないか?
面白いので試してみる事にする。
今日は、スーパーマーケットジャンブルの帰り道、久しぶりにレストランと言えるタイフードの店に入った。
いつもは、屋台で自分の好きなおかずを御飯の上に乗せ、カレーの汁をかけて5RM程である。
この店の主人は、タイ人だが英語を綺麗に喋る。
”私のタイ料理は、タイの北部の料理です。”
”私は、プーケットに時々行くけれど、タイフードといっても、殆ど中華系料理しか食べた事がないです。”
”では、Hor Mok Thalay この料理は、えび、いか、野菜をココナッツとカレー風味で味付けし
アルミホイールでスチームしたものです。”
出てきた料理は、本格的なタイ料理の味がするのである。
何が、本格的かとよく考えた結果、ココナッツとカレーこれが、タイフードの特徴の様である。
中華料理では、デザート以外に、あまりココナッツは使わない。
やはり、タイはインドと中華の混じりあった料理なのであろう。
味は、こってりとして、御飯によく合う。
デザートは Tab Tim Krobというココナッツミルクに、ジャックフルーツ、蓮の実、ゼリーの入った
ものを注文する。
私は、ココナッツ味が好きなのである。
昨日、ここからENIGUMAがタイのSATUNに修理の為に向かって出港したのである。
彼等と、長い付き合いになる。
遊帆がインド洋でマストを折り、修理の為にタイのカンタンへ行ったのだが、同じ所で修理していた時からの
知り合いになる。
マーテインとルースも私と同じ位の年のカップルである。
勿論、孫もいて、お互い写真を見せて自慢しあったりした。
二人はいつもユッタリとしていて、ゴミを捨てにいくのに、仲良く手を繋いでいくのを見たりすると、
羨ましく思えてくるのである。
年齢を重ねる毎に、若い時とは違った愛情を深めているような気がするのである。
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