第155番 アンカー設置とお盆一時帰国 2015年4月〜8月
アンカー設置
回航したノンビリ号の係留地を探したのが下記の場所である。
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1ペナン:我ジャバタンロウトハーバー(スペース無し)
2ペナン:ストレートキーマリーナ(スペース無し)
3ランカウイ:ロイヤル ヨットハーバー(長期係留スペース無し)
4ランカウイ:テラガハーバー(ポンツーンスペース無し)
5テラガハーバー外のアンカーブイは約12,000円/月
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ここ数年前にタイのヨット係留事情が船を係留してタイ出国する場合は、関税分を銀行に保管しなければなら無いという法律に変わったのが原因で、マレーシアに係留する船が増えたのである。
ジャバタンハーバーでも、ポンツーンはスペースが無いのは勿論、外側にアンカーを打って係留しても、約6000円/月支払しなければならない。
それでも選択肢は無いので、前回に自力自前でアンカーを設置したのである。
20mのステンレスチェーン(10mm)の先端にノンビリ号で使っていた古いアンカーを付け、チェーンに約2m毎にコンクリートブロック10個を付けて、スイベルに舫いロープ2本(約8m)にブイを付けた。
これをノンビリ号のバウから、水深約5〜6mの泥の海底に落として行った。
しかし、先日かなりの強風が吹いた時アンカーが滑ったようで位置が変わった。
これでは安心して係留できない。
ハーバーに大きなコンクリートアンカーがあり、又クレーン作業船がいるので設置を依頼したが、許可されるまでかなりの時間が掛かりそうである。
ハーバーの前の漁師に相談すると、2トン程のアンカーを沈める事が出来るという。
漁船といっても7m程の船しか無いので一体どうやるのか半信半疑である。
先ずは打ったアンカーを漁船で引き抜き沖に打ち直す。
次に岸で漁船の後ろに大きなネットを袋状にして準備し後ろに括り付け最後に切って捨てる補助ロープを付けて、そこに石を放り込んでいく。
ネットの口が締まらないように、適当な深さの所で石を入れて、最後は引きずり沖に出し浮かせた。
さすが漁師はその辺の微妙な加減をよく知っている
そのネットをアンカーチェーンに結び沈めたのである。
成る程、そんな方法があったか知恵は使わなければならないと思い知らされた。
これで安い係留費で安心して係留できたのである。
ランカウイ島とタイのSatunへ
今は雨季、クルージングにはよくない季節だが、酒も無くなってきたので、免税の島ランカウイ島へノンビリ号で行く事に。
ランカウイ島のテラガハーバー迄、距離は約70マイル、夕方5:00出港し涼しいオーバーナイトセーリングを狙う。
生憎風は無く機走。
マレー半島側には竹を刺した魚礁があちらこちらにある為沖出しする。
途中雨季特有の突風と雨雲が来るが1時間もすればやむ。
朝にランカウイ島の南の島に処女の湖とかいう所が近くになったので、アンカーを降ろし上陸。
この湖は足の皮を食べる魚がいたが今は少なくなっていた。
テラガハーバーは外側にアンカーを降ろし、次の日にランカウイ島の北側を反時計回りでタイのSatunへ向かう。
Satunは水深がないとは聞いていたが、どこも3m有れば良い方で、水深1m切る所もあちらこちらにある。
浮標の赤、緑を探しながらやっと入港すると、17:00.
ラッキーな事に最終フェリーが入ってきたので、イミグレ、カスタムの手続きを終え、船に戻り、蚊を避ける為に沖へ逃げる。
次の日はロイヤルランカウイヨットクラブに入港予定がハーバー修理中。
仕方なくクアの白頭鷲の前にアンカーを下ろす。
私は剣道の稽古とカニヤオヤジの還暦祝いの為にひとりフェリーでペナンに戻る。
男5人、花のないパーテイとなった。
ひとり に なって夢
6月はハーバーに来てクルージングする人達が多く、賑やかで呑み会の日々であったが、皆さん帰国して再び今はひとりとなった。
ヨット仲間は帰国すると暫くは来られないが、ペナンの剣道仲間は週に3回の稽古で顔をあわす。
日本人の方が私を入れて5人、稽古の後のビールを楽しみに汗をかいているようなものである。
最近は、日本人の子供達が来てくれるようになり嬉しく思っている。
「先月世界剣道大会というのが東京であったが、マレーシア代表チームは試合になっていなかったな、、」
「やはり、底辺を少し広げて、大学生が入ってこないとダメだな、、、」
「そうすると、USM大学生を狙おうか、、」
等と、酔っ払った勢いで夢を語るジジイ達なのである。
もうひとつの夢は今年のキングスカップで、8月になるとエントリーが始まるはずだが、、
何て親切な!
昨夜はペナン剣道クラブで練習してバイクで夜風を受けながら気持ちよく走っていたら、ハーバー迄4km位の所で、エンジンが空回りするような、後ろの車輪に力が伝わっていない状態になった。
多分、チェーンが切れたのだろう。
故障した道路は海沿いの幹線道路で交通量も多い。
仕方が無いので押して帰るかと、行きかけたら、後ろから、マレー系アベックでバイクが寄ってきた。
そして、後ろでバイクを足で押しながら行くから乗れとの事。
「ここでいいよ!」
と手をあげると、そのまま走り去っていった。
お陰で汗もかかず無事ハーバー迄帰り着く。
以前にも、バイクトラブルが有り、押して歩いていると今回と同じように後ろでバイク押して貰って帰ってきた事がある。
又、パンクした時などは、携帯電話でバイク修理屋さんを呼んでくれたりしてくれた。
他人が困っている時放って置け無いのはシーマンだけでなく、陸の上の人々もいるのは当たり前なのだが、都会で大勢の人がいる場所では、あまり他人に関わろうとしなくなるのは寂しい事に思える。
残り少ない浮世じゃ無いか、旅(楽しい事)は道連れ 世は情でいきたいものである。
今夜は、ペナン剣道クラブ10周年記念パーテイ飲み会、明後日は、カニヤオヤジの所で子豚丸焼きパーテイ飲み会、、、
オオ!呑むのにイソガシ、、、
来週初めに一時帰国、皆さん、一緒に遊んでね、、、
写真:PKC剣道クラブ
帰国して困った、困った、、、
8ヶ月ぶりの帰国で、期限切れの自動車免許の更新とインターネットの接続に困った、困った!
誕生日一ヶ月以内に更新しなければならないが、その間ペナンにいた。
住民票は転出届を出しているので、再度転入届を出し、住民票の写しを持っていく必要があるらしい。
何とか揃えて免許更新に、通常料金より高額の上、講義半時間受けて更新となった。
最後に、次回更新時は高齢者講習と適性?検査を受ける必要がありますとの事。
再度、転出届を出す事に。
インターネットの接続は、マレーシアで買ったスマートフォンがあるので、これにSIMフリーを入れてテザリングで接続しようと、ヨドバシカメラへ行く。
KDDやドコモの携帯に合うシムカードは色々あるが、海外携帯電話で、期間限定となると、選択肢は限られしかも料金が海外に比べてムチャ高い。
しかし仕方がないので2GBのSIMフリーを買って、ケチケチ使うも、あっという間に使い切ってしまい、後は非情にも全く通じなくなる。
海外では、コンビニで直ぐにトップチャージできるが、日本では又ヨドバシカメラまで、行かなくてはならない。
こりゃダメだと、フリーwifiを探すと、ファミリーマート、ローソンが繋がるのが分かった。
ここでインターネットで他の方法を探すと、楽天でwimax2モバイルレンタル一ヶ月というのがある。
注文してワクワクしながらの接続。
アレ? 圏外?、、、
エリアマップでは圏内だったのに、、、
連絡すると、イーモバイルに1000円プラスで、交換しますが、お盆で混み合っていて、来週月曜日になります、、、、との事。
日本は難しい国になったもんだな、、、
そうめん流し
空を見上げると、雲が多く雨が降りそう。
いっちゃんの山はテントを天井に張れるから、少々の雨は大丈夫だろう。
タニグチさんは、マグロの頭を買ってきたとのこと。
このままではダッチオーブンの鍋に入らないので、幾つかに切り分ける。
塩を振り、1時間位火の中に入れる。
もう一品はベーコン、ジャガイモ、鳴門金時、キノコ、キャベツを大鍋に放り込みコンソメ味でポトフを作る。
メインはそうめん流しで、湯がき終われば半分に割った竹に山水を流しすくって食べるのだが、喉越しがよくとまらない。
マグロの兜焼きは、コラーゲンタップリ絶品!
しかもこれが1500円とは安いのだが、この重い兜を電車に乗って買ってきてくれたタニグチさん、本当にご苦労さん。
「身よりこちらの方がうまいなあ!」
こんな遊びが出来るのもいっちゃんのの竹山があるからである。
山にはミョウガ、シソ、シイタケ、栗まで、できている。
お盆の帰国中のイベントはすべて終わり、明後日ペナンに戻る。
年末の餅つきに、皆さんと会う事に、、、
マグロの兜解体中 山水と流れ落ちる素麺をすくう
バックツー ペナン!
旅行をするときはいつもリュック一つである。
しかし、今回いろいろ食料品(特に日本酒)を持ち込むことにした。
まずは「久保田」、福井の名酒「一本義」,プラスチックバックに入った焼酎がメインであるが、こうなるとついでに、らっきょ酢、味噌、手創り奈良漬、ゴマドレ、マヨネーズなどなど、、
詰め込み過ぎだが、無事持ち込みできた。
ペナン空港につくと、2週間前に急遽帰国したkさんがバイクを駐車場に置いているので、それでカニヤのオヤジの所へ夕食を食べに行く。
お客は少なく早めに店を閉めかけている。
マレーシアのリンギット安で、私は嬉しいのだが、景気は良く無い。
ビールを飲みオヤジとウイスキーを飲み、船へ戻る。
浮家、その他船はまあまあ異常無し。
明日から、自由生活の始まりである。
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