第154番 バリ島からペナンまでNONBRI号回航 2015年3-4月
3月11日
午前10:30
持っていくものを準備、と言っても数枚の着替えと歯磨き歯ブラシカミソリ、アイパッドミニだけである。
昨夜はカニヤのオヤジの台湾大学同窓会(300人位集まるらしい)の下見のため大きな料理屋へ行くのに何故か私も誘われ同行、その他幹事3名とチャンさんまで一緒になり、夜遅くまで呑んだのだが無事家に辿り着いただろうか?
タクシーで空港まで行く積りが、今日はカニヤの昼休みにオヤジが送ってくれる事になってしまった。
午後4:00
国内線で無事チェックインを済ます。
空港内はUSBでも240vでも充電できる椅子やらフリーインターネットの場所がある。
この点では日本の方が遅れているような、、、
クアラルンプール空港には、かめ&ゆきさんは午後5:00,私は5:15着である。
ペナンの国内線でアイパッドミニを弄っていたら、突然全く反応せず、終了もできなくなってしまった。
かめ&ゆきさんとクアラルンプール空港で待ち合わせはLINEで連絡しようと言っておいたのにこれは問題だ。
今夜のゲストハウスデータも見れない。
(これはゆきさんが印刷して持ってきてくれていた)
もっと困るのは、下調べした海図の航路とデータもオジャンである。
結局、かめ&ゆきさんには会えず、国際線から乗り継ぎで出発ロビーに行ったのだろうと想像し、私だけチェックインする。
予約番号を奇跡的に思い出しチェックインできた。
免税店に行き取り敢えずアイパッドを買って,海図ソフトをインストールしないと動けない。
店を探していると、かめ&ゆきさんが私を見つけてくれる。
事情を話し先にチェックインゲートへ行ってもらい私はアイパッドエアー2を買い、OSインストールに時間との勝負である。
何とか登乗時間ギリギリに駆け込み乗り込む。
今回は出だしからトラブル、全く出た所勝負旅になってしまった。
午後11:30
デンパサール到着。
ロビーに出るとタクシーの引きが寄ってくるので、相手は吹っかけこちらは値切り結局500円でゲストハウスへ行く。
ゲストハウスでビンタンビール2本ずつ飲んで今日1日が終わるのであった。
3月12日
午前0:30
ゲストハウスで、無事到着を祝いビールで乾杯。
インターネットに接続しデータの回復に挑む。
80%回復できたが、大事なplan2naviの海図と、その詳細データが回復しない。
ラインも本人確認のメールを受け取れないので、回復できない。
午前10:00
レンタバイクでノンビリ号へ。
地元のニイチャンにノンビリ号迄送ってもらい、点検を始める。
エンジンはポート側がスターターが調子が悪いが何回かスイッチを入れるとかかる。
船底に潜って見ると貝がびっしりと付いているので、落とさないとならない。
午後1:00
昼飯はインドネシア屋台村で結構いける味である。
買い物の下見に
帰り道の途中にロッテスーパーに寄って見る。
今夜の為にビール、明日の朝食にパンとサラダを買う。
午後7:00
ダイビングハウスでシャワーをし、水600リッターと、ジーゼルオイル300リッターの購入と運搬を頼む。
3月13日
夜中は風が吹き雨も激しく降った。
この雨を放っておく手はないので、今日はシリコンを買ってデッキを堰き止めて水を補給出来るようにすることにした。
午前9:00
朝食はゆきさん手作りフランスパンサンドウイッチ、コーヒー、ヨーグルト。
ポート側エンジンを掛けて充電しながらエンゲル冷蔵庫内のビールを冷やす。
午前10:00
ボートに乗って地元のニイチャンが近づいてくる。
昨日頼んだ燃料と水の購入と運搬をやってくれるらしい。
なまえはマンデイ、前金を渡すと明日朝燃料を持ってくるからとの事。
写真
:ゆきさんが船酔しないメガネが船内にあったのでテスト
午後1時
マンデイは1回目20リッターを10本持ってくる。
昼からは食料調達と、かめゆきさんはsimカードを買う。
ショップに1万円ほどでスマホが売っていたので私も買い、700円程1Gバイトのデザリングでインターネットに接続できるようになった。
マレーシア、タイ等どこに行ってもsimを入れ替えれば使える。
雨水集める装置
3月14日
12:00
CAITのルースがジャカルタから帰って来たので、ノンビリ号の係留費用清算、臨時輸入手続、船の出国手続きを16日から開始し、航行許可書類を19日受け取り、20日に出港予定で準備を進める。
人間の出国手続はシンガポールから30マイル程南のインドネシア領Batan島ノングサマリーナでする事にした。
14:00
日本食材スーパーマーケットがあるとのことなのでクタの市内へ。
Petito supermarketと言うのがあったが、必要なものは売っていない。
3月15日
ここの業者に船底貝落としを頼むと1万円と言うので断る。
朝食後かめさんとゆきさんは、運動ついでに潜って貝落としをしてくれる。
しかし、18日には潮位もよくなり、天候さえ良ければ前の浜にビーチングする積りである。
テンダーで海底を見に行くと砂地で岩がないので、ビーチングできるのを確認。
水の補給は600リッター4000円程と言われたのでこれも断り、雨乞いの儀式をする事にした。
これで1.4万円は節約出来たので、雨乞い儀式用ビールを買おう。
今夜は鶏鍋。
16日
10:00 ルースと会い、臨時輸入税金支払と、書類作成を始める。
3日後に受け取り税関とハーバーマスターに出国手続をしに行くと晴れて船は出港できる。
かめさんとゆきさんは、うしさんの写真を撮りに行く。
雨水取り込み装置を作ってから、お天気続き、雨雲は何処にも見当たらない。
お天気の神様も、すべてカミサマというのは、気まぐれで、私の言う事等聞いてはくれないらしい。
17日
今日は午前8:00に満潮、午後1:00に干潮、午後7:00に満潮なので、午前9:00 浮きブイを外しビーチングポイントに近づく。
デッドスローで船が止まった所で、暫くすると完全に立った様だ。
先ず手の届く範囲の貝落としだが、厚さ2cm程ビッシリと付いている。
ゆきさんは、ブラシで磨いてくれる。
17:00 潮位が上がりノンビリ号は浮き上がる。
元の場所に浮ブイを取り、夕食にいく。
浜ではヒンズー教のお祭りで、村の人々が海岸に集まり楽器を鳴らしお祈りをしている。
少し離れた村の中の食堂でタイ系の魚をトムヤンクン風スープ、海老の炒め物、チキン唐揚げあんかけソース、カンコン炒め物を注文。
大小ビンタンビールを飲む。
リタイヤーしてここに住んでいるという日本人オジサンが隣にいたので、これも何かの縁と仲間に入れて呑むと話は弾むのであった。
18日
オーナーのKさんがクタに到着。
合流し、最後の買出しに行く。
午後1:00 税関とハーバーマスターに行き、ポートクリアランスをする。
後は水の積込だが、ポンプを動かすのに240V電源が必要との事、この船には100Vインバータしか無いので、バリマリーナに一晩停泊する事になった。
ポンツーンに横付けするのに大型船の間を抜けるのに幅が無い。
接近しすぎて後部を少し擦る。
クルーと話し合いポリッシングする手間賃(1万円)を支払い解決。
バリマリーナ停泊料4000円、水はメーターで量り売りである。
夕食はマリーナレストランも閉まっているので、ノンビリ号で、鳥の肝煮、野菜サラダ、鶏鍋。
続く
写真
ビーチングの様子
潜ってチェックsているかめさん
3月19日
まず北西に位置するP Mamburit Kangean(s6°53′ E115°26′)約150マイルを第1番目の寄港地目標に午前9:00 出港。
12:00 バリ島北端近づく。
昼食カレーうどん。
波も風もなく両エンジン1800回転機走約6ノットで順調に航行。
海から見るバリ島は山が険しく陸路は中々大変な様だ。
その為か海岸には一枚帆アウトリガーカヌーが沢山並んで置いてある。
作りも操作も簡単そうである。
午後4:00 追っての風で一機掛帆走で6ノット以上は出ている。
3月20日
午前0時 風は落ち一機走1800RPM4ノット
新月で雲は無いので星が綺麗に見える。
南十字星も高い位置に見える。
午前6時 赤い太陽が水面から上がってくる。
周りを2頭のイルカがユックリと通り過ぎて行った。
30マイル向うに島を目視。
午後1:00 昼食茶そば。
ポートエンジンのベルトが緩んでいるのを、分かっていながらそのままアンカー下ろしてから直そうということにするのだが、これがトラブルの始まりとなる。
メインの島に近づこうとするのだが、水深がない。
水深10m付近でアンカーを降ろそうとすると、スイッチが作動しない。
さて、困ったということで色々対策案が出る。
その1:アンカーにロープを結び降ろす。しかし30m以上のロープは無く走錨する危険性大。
その2:チェーンとアンカーをそのまま下ろし、男三人で手であげる。 しかし、大変な作業となる。
その3:アンカーに浮きブイをつけて下ろし、先にアンカーを引き上げ後でチェーンを少しずつ引き上げる。しかし、これも重労働となる。
そんなこんなをやっているうちに、サンゴ礁のある浅瀬に近づいている。
キールが少し当たったが何とか脱出、潜ってみると、異常はない。
ウインドラスが動かない原因は、エンジンオルタネーターベルトが切れて充電していないので、作動しないのであろうと言う所に落ち着く。
午後4:00 島の子供達がアウトリガーの船で寄ってくる。
ポートエンジン、オルタネーターベルトの交換をはじめる。
エンジンを回しテスト、ウインドラス作動
午後5;00 かめさん、Kさんは珊瑚礁へシュノーケリング。
ゆきさんと、私は料理の準備。
今夜は、キャベツベーコン鍋。
3月21日
6:30 アンカーをあげ、微速前進で浅瀬を抜け、方位298度。
追風4ノット、両エンジン作動。
朝食 パンケーキとフルーツサラダとコーヒー。
外海で漁師がいたので、お金を見せて呼ぶと魚を持って来てくれる。
アジ系8匹程、小鯛系4匹程調達。
12:00 相変わらず無風。
昼食はきつねうどん。
スタボーエンジンの音が変に聞こえたのだが、他の人は同じだという事で放っておくと、1時間後に警告音が鳴る。
今度はこちらのベルトが切れていた。
ベルト交換後、両エンジンスタート、1800RPM 船速4.5ノット。
これでは燃料の補給をしなければならない。
天気が良く無風も困ったものだ。
18:00 ジャカルタ時間に変更する。
雲が無いので夕日が水面に沈んでいく時に反射して瓢箪型になる。
19:00 今朝買った魚を捌くが、アジ系の魚は小骨が多い。
タイ系の魚は白身の良い味だ。
夜は波も無く涼しいのでバウネットで寝転んで星を見ながらワッチ。
3月22日
06:00 相変わらず無風の為2機掛。
次の島Bawean(S5-50-37,E112-36-52)迄90マイル、夜の入港となるだろう。
09:00 燃料補給をして、消費量を算出。
1800RPMでポートエンジン1.4L/時 スタボーエンジン 1.3L/時
1時間当たり3リッターの予想は嬉しい誤算となった。
ノングサマリーナ迄、残り700マイルを1機掛で5ノットで走る事が出来れば、140時間 210リッター必要だろう。
12:00 昼食焼飯、キムチ、キャベツ酢漬け。
13:00 待望の風が吹き出し、船速5.5ノット。島迄25マイル。
16:00 島まで13マイル、電話は繋がる。
3/23
07:00 昨夜入港し、周りの景色が分からなかったが、良いポイントにアンカーを降ろしている。
漁から帰ってきたオニイチャン4人の漁師船がポンポンと、音を立てながら寄ってきて魚を見せる。
シメシメと、こちらはお金を見せると、50cmは有りそうなタイ系を見せる。
これは400円で買い、燃料と飲水を買いに行くのを手伝ってくれと頼む。
私だけ彼らの船に乗り込み、上陸するがもちろん桟橋等に付けたりはせず、海の中を歩いて上陸する。
岸には、ややこしそうなオヤジが、「オレに任せ!」と、オニイチャン達を、脅しているようなので、私は、「話は付いているから、オヤジは今回引け!」と、笑顔で言って納得させる。
ニイチャン達は、燃料屋と飲水屋(同じ場所)に案内してくれて、どこかでオート三輪を借りてくる。
1ガロン燃料缶が5個、20L飲水5個と、キャベツ4個、白菜3個、トマト12個、ジャガイモ、玉ねぎ、卵などを一緒に積み込み、海の中を歩いて積み込む。
荷物が多く重くなって漁師船は底をすって動かない。
ニイチャン4人に私とエンジンをかけてペラを回しながら押すとやっと動き出した。
ニイチャン達には最初の取り決め運送料1,500円の倍を支払うと喜んで帰っていった。
09:00 ノンビリ号、エンジンスタートし、島の南側の浜でシュノーケリングをしようという事に。
10:00 次の島Karimunjawa(S05-53,E110-26) 約130マイルを目指す。
北西の風4ノット位で、両エンジン 1800RPMで機帆走。
12:30 昼食は材料が豊富な為、卵白を泡立てベーコンとキャベツでフワフワお好み焼き。
19:00 タイの半身は一夜干、半身を味噌仕立ての鍋。
相変わらず無風、星が反射して海面で光っている。
3/24
07:00 無風。
朝食 お茶漬け、だし巻き。
10:00 船の周りで魚が飛び上がるが釣れない。
ジャワ海に出てから、お天気続き雲もなく風も無く波もない。
作った雨水集水装置も一度だけの雨で40リッター程集めただけである。
11:00 船の周りは相変わらず魚が飛び跳ねているのに、業を煮やしたかめさんは疑似餌を取り替え、船から放り投げ釣ろうと試みるも失敗。
15:00 目的地の手前10マイル辺りの小島にアンカーを降ろしシュノーケリング。
水は綺麗。
19:00 夕食は、ベーコンジャガイモ、漁師から買ったタイの半身の一夜干しを焼く。
ペナンまで残り約1,000マイル 航行時間8日間位だろう。
3/24
08:00 朝食 野菜サラダにフレンチトースト。
アンカーを上げにかかるが、根掛かりしている。
水深15m、ウインドラスはエンジン回転数を2300RPM程上げ、負担をかけないようにあげるが、最後はバッテリーの消費電力が大きい為暫く充電。
アンカーは北西に引き上げても上がらないので、船を違う方向に走らせアンカーを抜く。
ウインドラスは安全装置として、ヒューズと歯車の所にピンが入っている。
チェーンを下げる方はモーターが作動し、チェーンも出て行くのでヒューズではないし、ピンが折れてもいないと言う事である。
10:00 最初の目的地カリムンジャワ島へ向かう。
11:00 上陸し、メインストリートを歩きながらスイカを売っている家があったので買う。
11:30 待望の雨が10分程降るが、船に雨水を受けるタンクを設置していない。
12:00 チョットオシャレなリゾートレストランへ。
クラシックな造りの家で、中はバーの様な。
ナッキングコール等昔のジャズ歌手の写真が飾ってある。
昼食はナシゴレン(焼き飯)ミーゴレン(焼きそば)を2人前ずつ、ビンタンビールで乾杯。
13:00 10マイルほど西のplau perang(S05-44-14 E110-15)に向かう。
木彫りの犬
3/25
11:00 上陸し、メインストリートを歩きながらスイカを売っている家があったので買う。
11:30 待望の雨が10分程降るが、船に雨水を受けるタンクを設置していない。
12:00 チョットオシャレなリゾートレストランへ。
オランダ風クラシックな造りの家で、中はバーの様な。
ナッキングコール等昔のジャズ歌手の写真が飾ってある。
昼食はナシゴレン(焼き飯)ミーゴレン(焼きそば)を2人前ずつ、ビンタンビールで乾杯。
今はリゾートの島として開発中といった感じで、ゲストハウスがあちらこちらにできつつある。
13:00 10マイルほど西のplau parangにアンカーを下ろそうと試みるが、リーフに阻まれ、且つ、風波に晒され船体が揺れるので、このまま次の島Belilung(S03-05 E107-54)約230マイルへ向かう。
暗くなる前に両エンジンタンクに2缶ずつ給油。
3/26
05:00 向い風風速15ノット 雨が10分程降る。
その後虹がかかり、又無風状態、波静か。
08:00 朝食 野菜サンド
12:00 かき氷
13:00 焼きそば
14:00 両エンジンタンクに2缶ずつ給油。
16:00 風速12ノット、船速6ノット 。
今夜はカレー、デザートにスイカ、漬物はスイカのヘタの昆布茶づけと カツオふりかけ入りキムチ。
18:00 風速15ノット位に上がっているなと思いながらカレーを作っていると、バン!と音がした。
点検すると、メインセールのclewとブームの取付金具が飛んだようだ。
すぐにワンポイントリーフにして、修理はマリーナに入ってからにする。
20:00 風は落ち10ノット位に、波も穏やかになり、涼しく快適なクルージング。
3/27
06:00 波風無いのでセールを降ろし、昨日破損した金具を外し取付し直す。
08:00 朝食味噌汁に餅を入れる。
12:00 途中の島 Plau Kebatu(S03-47,E108-03)に寄りシュノーケリング。
16:00 次の目的地Belitung島の西側の町Tg Pandan(S02-38,E107-37)へ向かう。
19:00 夕食 ポテトサラダ、チキンキャベツ炒め。
3/28
01:00 アビームの風10ノット、しかし波は無く快適な走り。
07:00 島の西側をTg Pandan Belitungへ目指す。
16:00 島の湾内の遠い所にアンカーを打ったので、燃料の補給に困る。
例の如く、通りかかる漁師さんを呼び、事情を話し補給を頼む。
漁師の船に乗り込み上陸。
この島は、イスラム系の人々が殆どのようだが、化粧をし、綺麗な服を着ている女性が多い。
燃料缶10個をバイク一つでどうやって運ぶのか不思議だったが、オジサンはバイクの後部座席に竹で編んだ籠を乗せそこに10缶入れて持ってきたのには驚いた。
明日は狭い水路も分かったので、満潮時に川の中まで船を進め上陸し、町の見学と、食料補給をする。
スターフルーツの木
市場
3/29
08:00 水深2-3mの浅くて細い航路をTg Pandanの川を上り岸壁に舫う。
早速、市場に食料補給にいく。
10:00 何処かで、レンタバイクを借りなければならないので、そこら辺にいる人に言うと、通じたか通じていないか分からないが、バイクの後ろに乗れとの事。
道を何度も曲がって、民家へ。
スターフルーツが成っていたので、5個程貰う。
他にマンゴーもあったが、青いので取るのはやめた。
とりあえず借りて足を得たので、皆さんそれぞれ、町の見学やら、買い物やらに行く。
11:00 水タンクローリーがやって来たので水をタンクに詰めると、茶色のきたない水である。
これなら雨水の方が、余程きれいだがな、、と思っていると、俄かに黒雲、雷、どしゃ降りになった。
あれだけ待ちに待っていた雨神さんなのに、、、
どうも、うまくいかないな、、、
3/29
16:00 次の目的地バタン島ノングサマリーナまで約400マイルの航海。
風10ノット、波少。
19:00 夕食 鶏の肝煮、もやし炒め、しろ菜と厚揚げ。
インドネシアはイスラム国の為、豚肉類と酒が手に入らない。
明日から酒無し航海となる。
3/30
06:00 北風8ノット、両エンジン1,600rpm.波高30cm、今日も晴。
13:00 昼食 そうめん
19:00 夕食 撮り、白菜、厚揚げの煮込みとサラダ。
いよいよ、アルコールは無くなる。
北東の風10ノット、波静か、半月に星。
3/31 赤道まで未だ80マイル。
08:30 海図に名前のない無人島(S00-54-93 E105-45-45)にアンカーを降ろす。
周りはサンゴ礁で囲まれているので水深15mでアンカーを降ろし、テンダーで上陸。シュノーケリングで貝を取る。
その貝の身を餌にしてこのクルージング最初に釣り上げたのがかめさんの持っている魚である。
12:00 チャンポン麺を作っていると、漁船が近づいてきてくれた魚は80cm程あり、日本のカップラーメンと交換。
14:00 次の島108マイル位へ向かってアンカーをあげる。
北東の風10ノット、天気晴、波無し、船速4.5ノット
17:00 夕食は漁師がくれた魚と、準備し始めると、今まで一度も当たりのなかった竿がしなっている。
釣った魚は漁師にもらった魚と同じである。
水はタンクに入れた後に雨水が降るし、魚は貰ってから釣れるという、どうもタイミングが少しずれている。
4/1
07:00 Plau Dato(S00-08,E104-55) 水上家屋が50戸程、しかし、小学校もある。
歩いているとかめさん、ゆきさんがその一軒にコーヒーを招待されていた。
続いて私達も家に入ると、ご飯に塩魚の揚げ物、コーヒーをご馳走してくれる。
床は板がはってあるが隙間があり風が吹き上がって涼しく、部屋の片隅にカマドがきってあり、枯木、ヤシの皮で料理をしている。
勿論電気は無く、灯りは灯油ランプである。
かめさんは、ここが気に入ったとの事、
それじゃ、数年後に回収に来るからそれまでここで暮らしたら、、、
しかし、毎日塩魚じゃなあ、、
という事で、全員島に残る人は無く出港準備に船に帰る。
11:00 アンカーをあげ出ようとすると先程の家族が船に乗って近寄ってくる。
ジュースとホットケーキをお返しに、テリマカシ!
近くの島に移動し再度シュノーケル。
シャコガイ2個 ゲット!
昼食豚骨ラーメン。
15:00 ノングサマリーナ約100マイルへ向かう。
15:32・52 赤道越、ビンタンビールで乾杯。
19:00 夕食はゆきさんとかめさんが釣った魚とシャコガイを料理。
シャコガイは火を入れるとイカの様な食感になり、魚は味噌漬けが評判が良かった。
4/2
インドネシア領海最後の目的地、ノングサマリーナは、シンガポールの南10マイルのBatan島に位置する。
ここで、出国手続きをする。
到着予定は午後2時頃。
釣り上げたバラクーダ
シャコ貝の縁側刺し身に
島の家族
4/2
14:00 ノングサマリーナ無事入港。
事務所で手続開始するが、バリ島出港時に準備した書類の一部(船の一時輸入関税支払証明書)が無いとの事。
ルースに連絡しメールで送るように指示。
18:00
タクシーで町の中華系海鮮料理屋へ、
蟹、エビ、イカ、カンコン炒めに勿論、ビンタンビール。
インドネシア領海クルージング最後の夜に乾杯!
4/3
09:00 昨夜は蚊が多くて眠れない。
やはり、海の上が良い。
出国手続きに税関へ行くと、船の一時輸入関税支払証明書が無いので、出国できないとのこと。
バリ島のルースに電話し何故この書類一枚が抜けているのかただすが、全てワンセットにして渡したとの事。
こちらは、そのワンセット書類を今まで触ってもいないと言っても、再度コピーを送って揃うまで役人相手では話にならない。
次はかかりの悪かったポート側エンジンのセルモーターがカチ、カチと言う音だけでエンジンが掛からない。
私は電気系統の問題であろうと思うが、とりあえずメカニックを呼んでもらう。
その間スターターを外しチェックしていると、メカニックがやってきた。
メカニックは外したスターターをバッテリー直結でテストすると動くので問題なし、次に電磁スイッチを組みテストするがこれも動くので問題無し、組み直してスイッチを入れると、動かない。
結局、エンジン後部について電磁スイッチに行く部品の故障らしい。
直結しエンジンを動かす方法を覚えたので、部品交換まではこの方法でエンジンをかける事にした。
11:00 このマリーナのプールでひと泳ぎ
ノングサマリーナ
海鮮料理屋
4/3
14:00 結局、一時輸入関税支払は領収書で許可するよう押し通した結果マリーナ事務所から、出国手続完了したとの連絡あり、それでは腹拵えしてから出港しようと言う事に。
マリーナで買った氷がタップリとあるので、冷やしそうめんで昼食。
18:00 シンガポール海峡を横切り、右側航路の端ギリギリを進んでいく。
沢山の貨物船、コンテナ船が航行しているが、このコースなら安心である。
21:30
ワッチ交代で私は寝ているとデッキで走ったりしてガタガタしているので、出てみると、シンガポールマリンポリスの船が、こちらに横付けしようとしてフェンダーを用意させている。
こちらはシーレーンの右側ライン上を航行しているのに何故横付け検査で乗り込もうとするのか、文句を言いフェンダーを外す。
波で揺れるのにフェンダーを入れても無傷では済まない。
それ以上に理由無く乗り込まれて、私達が知らぬ間に麻薬の袋でも置かれ写真でも取られれば一生監獄か死刑である。
特に夜など絶対につけさせ乗り込ませるべきではない。
文句があるなら大人しくポリスの先導で船毎ついて行くから港で一人か二人こちらが付き切りで検査でできる人数しか乗船させないと言う約束で乗り込み許可させなければならない。
出来れば日本領事館に連絡し立ち会ってもらえれば良いが、残念ながら日本領事館は自国民を本当に保護しようとするのか疑わしいと言えば言い過ぎだろうか。
相手が役人であろうが、海賊であろうが、こちらは船も身も自力で守らなければならない覚悟が必要である。
結局、もっと離れろと言って去って行くが、それ位言わないと来たからには面子も無いだろう。
道路で例えるなら、交通量の多いメイン道路で大型トラックが走っている道路の真ん中で遅い自転車で走れと言っているようなものである。
4/4
ポートデイクソンの手前40マイル程の所にマラッカの町がある。
到着時間により沖合にアンカーを降ろし上陸しようという事になった。
16:00 夕暮れにはマラッカの沖合にアンカーを降ろせそうなので向かう。
21:00
ジャカルタ時間のままマラッカに到着し、クアラルンプール時間に気がつくと、結局21:00となってしまったので、沖にアンカーを降ろしマラッカの町の灯りを見ながら夕食チキンカレー。
4/5
09:00 アンカーをあげ岸に近寄り再度アンカーを打ち、テンダーで上陸。
ここマラッカはペナンに雰囲気が似ている。
中華街を歩き朝飯を食べ、スーパーマーケットが開くのを待って食料の買い出し。
13:00 船に戻るとマレーシアマリンポリスが寄ってくる。
書類とパスポートを見せて、上陸するときはマリンポリスにVHF14で呼び出すようにとの事。
「了解しました」と言うと、気をつけてクルージングして下さいとの事。
おまけに腹が減ってるなら岸まで送ってあげるというのは丁寧にお断りする。
シンガポール海峡で大型クルーズに追い越される
マラッカの町並み
4/5
マラッカの街中で夕食を済まし、次の目的地ポートデイクソンに夜明けに着くように夜にアンカーをあげる。
4/6
04:00 先程まで見えていた星が全く見えなくなり、無風状態に、こうなると、風向きが変わって風雨となる。
風速20〜25ノット、エンジンはニュートラル状態でも船速7ノット程出ている。
今まで、全く無風だったのに、早く行かなくても良いときに風が吹く。
06:00 夜明けまで後一時間あり、目的地ポートデイクソンの前を8マイルほど通り過ごし戻ってくると夜明けとなる。
08:00 ポートデイクソン入港。
デイーゼルを頼み、船体とアンカーとチェーンを水洗し、ペナン到着に備える。
このハーバーに私が最初に来たのは8年前位だろうか、新しく珍しさもあったのか、外部の一般客も来て、レストラン、バーもお客がいてはやっているようだったが、今回はお客がいなくて閉鎖している店もチラホラ。
13:00 プールで体を冷やす。
アドミラルマリーナ
NONBIRI号
4/7
10:00 ポートデイクソン出港。
目的地ペナンまで250マイル2日間後到着予定。
風無し波なし機走。
12:00 焼きそば
インドネシアで買った即席麺(20円位)がおいしい。
19:00 この所食事はゆきさんが殆ど作ってくれるので楽だ。
釣ったバラクーダも味噌漬けにしたりして保存した為、全部頂いた。
今日と明日、何とかもう一匹釣ってカニヤへ持って行きお土産にしたい所である。
21:00 東の空で雷、13〜15ノットの風が出てきて、やっとセーリングらしい走りで気持ちが良い。
この調子だと予定より早く着きそうなので、ペナン島20マイル程手前、日本軍艦が沈んで魚礁になっているポイントがあるので、そこで魚を釣ろうと思っている。
4/8
08:00 相変わらず弱い風、機走。
12:00 途中に無人島があり、シュノーケリングにテンダーを降ろし行くのを、私はノンビリ号を走らせついていく。
皆さん帰ってきたが、あまり良いポイントが無かったようだ。
18:00 最後の晩餐。
風はアビーム10〜13ノット,水平線には漁船の灯り、空には満天の星、今夜は23:00頃の月の出だろう。
ポートエンジンは充電の為軽く回し、スタボーエンジンは停止。
最後の日に最高のセーリング。
4/9
03:00 進入ポイントへ予定より早く着くので時間調整の為コースをジグザグにとる。
前方で雷。
雨と風がくるだろう。
04:00 10分程の雨。
09:00 第二ペナン大橋通過。
11:00 無事ペナンジャバタン ハーバー到着舫う。
ペナン第二新大橋
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