トップページへ 目次へ 前のページ(2013年新年ご挨拶)へ戻る 第139番 クルージング準備 2013年1月 暇人ジジイのイマジン 14 新年 暇人ジジイだが、今年は2月に1ヵ月間、ペナンープーケットーシミラン諸島のクルージング計画をしている。 6月には、ヨット仲間に頼まれてフィジーからオーストラリアケアンズまでヨット回航予定が入っている。 嵐に逢おうと透明で暖かい南国の海の上にいると幸せを感じる。 天気の良い満月の夜のクルージング程素晴らしいものは無い。 月明かりで海はひかり、風を受けて進む船体が切る波に夜光虫が煌めく。 唯波を切る音だけが聞こえてくる。 何よりも空が大きい。 新年から暇人ジジイが浸るイマジンである。 ・ 屠蘇で酔ったか 桃色吐息 邪気を払って よぶ色気 ペナンへ 朝京都気温3度、クアラルンプール空港32度、トイレに入り下着を脱ぐ。 乗り換え時間は4時間あり、ゆっくりマレーシア料理を食べ本を読んで過ごす。 先ずは自分の時計を1時間遅らせマレーシアタイムにセット、そうしないとフライトタイムを間違う事が多い。 ペナンの遊帆(UFO)に到着は22時、別に以上はなさそうである。 蘭が今回も綺麗に咲いて私を待っていてくれた。 この鉢だけ、私が戻ると必ず咲いているので、ハーバー長屋の連中は、この蘭が咲くともうじき帰ってくるだろうと思うとの事。 次の日、とりあえず飲茶を食べに行く。 相変わらず近所、家族でテーブルを囲み喋りながら飲茶をつまんでいる。 朝食後はインド人両替屋で円とマレーシアリンギットの両替である。 交渉の結果、1000円34リンギット で手打ちをしたのだが、去年帰国前4月は1000円が39リンギットであった。 しなければならない事は沢山あるのだが、急がずにやろう。 ・ 水もやらぬに 咲く蘭けなげ 愛じゃ金じゃと 人の世は テンダー修理 長年使っているテンダーは膨張式なので、エアーを入れて点検をする。 直ぐに凹まない所を見ると大きな穴は開いていないようだ。 少し位の穴なら毎日膨らませばよい。 テンダーは後ろに大きな車輪タイヤを取り付けし、揚げ降ろし出来るようにし、浜で引っ張り上げるのに一人でもできるようにした。 こちらの海は遠浅なのと、潮の満ち引きの為遠くまでテンダーを引き上げる必要がある。 エンジンはガソリンが無いので買ってきてから調整する事にして、スターターの紐を引っ張ってみると回るので固まってはいないようだ。 船外機エンジンも大した問題はなさそうである。 整理をしていたらエアーマットも出てきたのでこちらも膨らませるが直ぐに凹んでしまうので使いものにならない。 遊帆(UFO)は、私以外に3人用に個別のバースを用意しようと思うのだが、1つのバースの真上にエアコンを置いてあり、その唸りが酷く寝ていられないようなので、物置きにする事にした。 結局ポート後ろバースとスタボー前バースの2人使用可能だろう。 後は遊帆(UFO)のアンカーチェーン100mをMini号に積み替えるだけだが、これは皆さんペナン到着時の仕事に残しておこう。 はじめての食事会で 昨夜は中華レストラン【カニ屋】で、友人6人が集まり食事。 酒の肴は近況話である。 カニ屋のオヤジも商売は、そっちのけで私の隣に座って酒を飲んでいる。 チャンさんもバイクに乗ってきた。 「昨夜、来るかと待っていた!」 「そうか?1日間違ったわ。ソリー、ソリー!」 私は、相変わらずボケているというかいい加減らしい。 そういえば、チャンさんと来週水曜日8時か9時に逢う約束をしたような。 確か、彼の友人でワンボックスカーをレンタカーするのに交渉に行くという事だった。 日記を書いていて思い出してよかった。 今朝はハリマオー(パワボートジャヌー37ft)のキャプテンがランカウイ島まで行くのに乗ってくれと言いに来た。 この船だと往復120マイルあるが、10時間は掛らないだろう。 体慣らしにチョット行ってくるか。 体慣らしにランカウイ島へ 朝8時 確か2日前が新月位だったので大潮の干潮である。 SQ(ストレートキーマリーナ)に入港するのに水深計は0を示しているので船底から1mは無いのだろう。 ハリマオースキッパー(アザー)に、エンジンニュートラルペラを回さず惰性で入るように奨める。 ここでIさんの友人の息子とその友達(カナダ人)を乗せランカウイに行くらしい。 Iさんの奥さんが見送りに来て、食料を差し入れてくれる。 早速出発だ。 進路は335度、艇速12ノット、距離60マイル、途中PAYA島をかすめて5時間程である。 空は360度怪しげな雲は出ていないので、波もなくこの船のスピードをいかせる。 フライデッキは風が通り抜け気持ちが良い。 若者達は下で裸になって日光浴をしているが日焼けで顔が真っ赤になっている。 日焼けは体力を消耗し皮膚癌の原因にもなるといわれているので、お節介な私は気をつけるように一言いうのだった。 ランカウイ島南側、ロイヤルヨットハーバーをめざす。 ここで、若者を降ろし、アザーはポートクリアランスに、私は酒を仕込みに分かれる。 このハーバーに、スーパーメガヨットが係留されていた。 今まで色々なヨットを見たが、このヨットは凄い。 船長は100mはあるだろうか、マストの高さは30m程 ケッチで2本装備されている。 ハリマオーの燃料フイルターを掃除し燃料を入れて帰る準備をする。 日本の油と違って不純物が多いので燃料詰まりのエンジン故障が殆どである。 午後5時出港、空は怪しい雲はない。 今日はマラッカ海峡に沈む夕日の美しさを期待したが、日没30分前に水平線に厚い雲がでて海に沈み湯気が出る所は見る事が出来なかった。 しかし、太陽が沈むと同時に西の空に月齢2日位の細い月がでて、満天の星空となった。 午後10時ホームポートJabatanに戻り、海様体慣らしは無事終了した。 左:メガヨット 中:ランカウイロイヤルヨットクラブハウス 右:マラッカ海峡に沈む夕日 中華海鮮料理(海尾)で 夕方、M夫妻がハーバーまできて私と、H夫妻をピックアップ。 Mini号オーナーのAさんとクルー(H夫妻、O夫妻)は彼の車で中華海鮮料理屋海尾(HaiBo)で集合する事にした。 Aさんは何度か一緒に行ったので、道は何とか分かるだろうとの事。 ここはペナン飛行場の未だ南、マラッカ海峡側にあり、店は海岸に建っている。 海は波が無く沈む太陽が綺麗だ。 海岸に生えている大きな木の枝にブランコを釣るしているので乗っていると子供に帰った気分になる。 Aさんの車も到着、生簀にいき、先ずは頭が三角で体が灰色の斑点のある白身魚グルーパー(大きさは1Kgs位)をネギ醤油蒸しで注文。 カニはメス泥カニ(身と赤子のしっかり入ったカニ)5匹をブラックペッパー味で唐揚で注文。 岩牡蠣(20cm位)を各人1個ずつ、これは氷で冷やしてレモンで食べる。 後は、野菜2品と焼きめし8人前を注文。 ビール、酒は各自持ち込みで、中華系は酒の持ち込み料はとらない。 私はAさんからランカウイのポートクリアランス書類と船籍表を受け取る。 Aさんの話は、ランカウイから帰ってまだペナンのポートクリアランスに行っていないとの事だが、去年の1月頃でもうすでに1年程経っている。 問題あるかもしれないが、ソリー、ソリーで通すしかないだろう。 来週にでもジョージタウンのポートクリアランス事務所へ行って帰港と出港手続きをしに行く積りである。 Aレグのメンバー情報をクルーリストに書き申請するのである。 これを済ませば、2月5日ペナン到着後、6日か7日に全員揃って、ジョージタウンにあるイミグレ事務所で出国手続きをすればOKという段取りである。 Mini号の点検もあり、来週木曜日6時間程ペナンの近くをセーリングしようという事にした。 ワイワイと話も弾み、酒もたっぷりと飲み勘定は350RMで割り勘一人35RM(1050円程)を集めて支払う。 今日も幸せな日で感謝、感謝! 左:浜と海と夕日とブランコ 右:グルーパー(顔は悪いが美味) ペナンープーケットクルージングの準備 2月4日から1ヶ月間のクルージングの準備を本格的に始めなければならない。 クルージングは何の心配もしていないが、人数が多いので寝る事、食べる事が大変である。 人それぞれ好みがあるので出来るだけそうようにしたい。 製作途中のクルージング計画である。 ペナンープーケットクルージング(買いだし、積み込み、チェックリスト、航程表)へ行く ポートクリアランスへ ペナンはこの乾季に珍しく小雨が降っているが、ジョージタウンにあるポートクリアランス事務所にバイクで出かける。 暖かい国なので、小雨位はすぐに乾いてしまう。 船の手続きは、入港時は先ずカスタム、次にイミグレ、最後がハーバーマスター(ポートクリアランス)で、出港時はこの逆に手続きをする。 という事でMini号のオーナーAさんは去年1月にランカウイへ行って入港ポートクリアランスに行っていない。 本人が行くより、私がまず行って知らんふりして、揉めたら英語分からんふりするという作戦を立て、出頭した。 マレー系マチコマキ(ヒジャブ)のオバチャマが対応してくれて色々説明してくれる。 もう、急に英語は分からなくなる。 「エ~? ハ〜ア?」 オバチャマはさっさと書類を出しここにサインせよ、との事。 「サンキュー!サンキュー!」 灯台のライト代3.4リンギット(100円程)必要だとの事。 喜んで払って帰った。 遊帆(UFO)に戻り、パソコンで今回のペナン出港、プーケット入港、出港、ペナン入港のクルーリストを作るが、何故か乗人員数が合わない。 ペナン出てからプーケットで乗りこむ人、降りる人を差し引きしても何故か一人どこかに隠れているらしい。 何度も確認しやっと正確な乗員数を掴んだ。 これで、2月6日か7日に全員揃ってイミグレへ行けば、後は私がその他手続き終了しめでたく出港するだけである。 トローリングで釣れるんだ! 私が乗ると魚が釣れないというジンクスがあったのだが、今日で汚名返上である。 朝9時、ハリマオーのIさんとアザーと私でペナン島の北へ向かう。 ヨットで行き来している時は、竹竿をつき刺した漁礁が邪魔に思ったものだが、トローリングとなると、それを目標に行くのである。 その周り10m位をかすめて速度7ノットでトローリングすると、アジ、サバ、バラクーダ等、合計12匹釣り揚げた。 今まで魚が釣れなかったのが不思議だが、これは、仕掛けに関係があるらしい。 この仕掛けはIさんが日本からインターネットで注文し取り寄せたという。 スターンから両サイドに右用、左用(水面を切る角度の違い)のヒコーキというのかケンケンというのかよくしらないがこの2つを流し、真ん中に水中に潜る仕掛けを流し、其々手元に柔らかいゴムをセットしショックで口が切れないようにたるませる。 最初の内は魚がかかったのかどうか分からない位、変化が少なかったのだが、数匹釣り揚げているうちに分かるようになってきた。 魚が掛るとゴムをはずし、ゆっくり緩まないように慎重に引っ張り込む。 ヒコーキに掛るのは、アジ、サバ系で 真ん中に流している水中に沈む仕掛けはバラクーダと大きいのが釣れた。 餌をつけずに魚がとれるというのは、クルージングする時には都合の良いものだ。 船をとめて、この身を細かく切って針につけ、釣り竿で底のグルーパーも釣る事が出来る。 魚釣りの得意な方は、皆さんの食料確保の為頑張って貰いたい。 クルージング中の食事は魚の缶詰等使わなくても、これで、新鮮な魚を食べられるぞと、イメージは拡がるのだった。 左:日本から取り寄せた仕掛けで右左用と水中潜る仕掛けとゴム3本 中:説明書右:大きくて長いのがバラクーダでこちらでは人気がある魚らしい。 Minnie号、チョット点検。 Minnie号のオーナーとそのクルー夫妻方々、6人で船であう事にして肉饅頭とエッグタルトとビールを持っていく。 私はスイッチ類の繋がりとあり場所、交換部品の置き場所などを覚えなければならない。 聞いてもすぐに忘れるので写真に撮ったのだがピントがあっていない。 メモとして許して頂くしかない。 重要ポイントはブレーカー、ヒューズの位置とスイッチ関係、ジェネレーターとショア電源の切り替えだが、ジャバタンハーバーを離れてしまえば切り替える事はない。 結局はジェネレーターの扱いが一番重要である。 動かす前に冷却水の位置が水面から高い所に有るので、呼び水を入れるというのが一番の注意点だろう。 次に大量の塵の保管場所(外スタボーサイドバウ)と、大量のミネラルウオーターの保管場所だが、両バウバースの下にかなり収納できるスペースが作れそうである。 洗い用清水は300リッタータンク、燃料タンクは両サイド各150リッター満タンであるので、20リッターボトル20個位(あるだけ)を借りるようにした。 燃料は合計500リッターは積んでいたい。 これ位あれば補給しなくても何とか持ちそうである。 燃料消費目安は買い物リストの航行海図と距離のページのトップに更新しました。 ペナンープーケットクルージング(買いだし、積み込み、チェックリスト、航程表)へ行く 洗い水は清水用20リッターボトルを有るだけ貸して貰う事にした。 燃料と洗い清水の20リッターボトル類は両サイドデッキにしっかりとロープで縛ればスペースは取らない。 これで大きなもの(燃料と水)は積みこめる目途がついた。 後は各個人荷物を出来るだけコンパクトに、無駄なものを持ち込まないようにお願いしたい所だが、海外旅行の事でもありしかたがないだろう。 お互い譲ってすれば何とかなりそうである。 一旦乗船すれば後は楽しく行きましょう。 下記はMinnie号、メモ写真である。 Minnie号船内写真 ランカウイ島 プーケット島辺りの天気予想サイト Noon Site(各国ヨット事情、事故報告等) C−Map航行データ(ルートマネージャーにimport用ファイル) ペナンジョージタウンは凄い渋滞 船外機の燃料送りの握りポンプが硬化してしまったので、熱い湯につけ柔らかくするが冷たくなると又、硬くなってしまう。 安いものだし買いにジョージタウンにバイクで出かける。 街に入る道路は車、車、車にバイクも僅かの隙間を通っている。 やっとジョージタウン中心にでると、ヒンズー寺院の前で、インド人がココナッツ椰子を道路に割って清めている。 訊くと、明日「タイブーサム」祭で、今日は清めの前夜祭との事。 髪をジャスミンの花束で飾り、インド民族衣装サリーを着た女性達が沢山いる。 ヒンズー教の信者が、善行と感謝の気持ちを神へささげる日で、修行者が身体中に何本もの針や串を刺し、ヒンズー寺院まで明日歩くので又、大渋滞になる。 この祭りはペナンで有名な祭で、初めて見る人は 「痛そう!」 と思う事だろう。 ジュースをふるまっていたので、私もヒンズーの神様達に敬意を表し一杯頂いてきた。 初期の目的をうっかり忘れそうになった。 左:サリーで着飾ったインドお嬢様とオバチャマ 中:こんな感じでカミサマの神輿をひきます 右:誰かに似ているような、カールオジサン何してるの? 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